2021 Fiscal Year Annual Research Report
Elucidation of chemical communication between microbiota and enteroendocrine cells
Publicly Offered Research
Project Area | Frontier research of chemical communications |
Project/Area Number |
20H04765
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
坪井 貴司 東京大学, 大学院総合文化研究科, 教授 (80415231)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 消化管ホルモン / 小腸 / 腸内細菌代謝産物 / イメージング |
Outline of Annual Research Achievements |
消化管管腔内には、アミノ酸や脂肪酸、糖質などの栄養素が存在する。小腸上皮内に存在する小腸内分泌細胞は、管腔内の栄養素を受容して、グルカゴン様ペプチド-1(glucagon like peptide-1: GLP-1)を分泌する。昨年度までの研究において、30種類の腸内細菌代謝物を小腸内分泌細胞へ投与したところ、30種類のうち11種類の代謝物によってGLP-1の分泌が増強された。中でも、L-フェニルアラニンの投与によってGLP-1の分泌が強力に促進されることが分かった。しかしながら、小腸内分泌細胞におけるL-フェニルアラニン受容体と細胞内シグナル伝達経路については、不明であった。そこで細胞内Ca2+およびcAMPの濃度測定を可能にした蛍光タンパク質センサーを小腸内分泌細胞株に遺伝子導入し、影響を受ける細胞内情報伝達経路の同定を試みた。その結果、小腸内分泌細胞に発現しているGqタンパク質共役型GPR142がL-フェニルアラニンを受容することで、細胞内Ca2+濃度上昇が起こることが分かった。また、Na+依存性アミノ酸トランスポーターを介してL-フェニルアラニンは細胞内に取り込まれ、膜の脱分極を介して、細胞内Ca2+濃度上昇を引き起こす可能性も考えられた。 小腸内分泌細胞にどのような機構で糖質、特にグルコースが細胞内に取り込まれるのか不明である。そこで、細胞内のグルコース動態を可視化解析するための赤色蛍光グルコースセンサーの開発にも成功した。小腸内分泌細胞に人工甘味料を投与するとGLP-1分泌異常が起こることが報告されていたが、解析の結果グルコース取り込み動態だけでなく、細胞内Ca2+やcAMP動態へも悪影響を与えることが分かった。
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Research Progress Status |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(5 results)