2021 Fiscal Year Annual Research Report
Clarification of chemical communication in actinomycetes for activation of cryptic natural products
Publicly Offered Research
Project Area | Frontier research of chemical communications |
Project/Area Number |
20H04775
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
木谷 茂 大阪大学, 生物工学国際交流センター, 准教授 (10379117)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 放線菌 / 化学コミュニケーション / 二次代謝シグナル |
Outline of Annual Research Achievements |
放線菌は、二次代謝産物として多彩な生理活性物質を生産するが、本産物の生物学的意義は不明である。一方、放線菌における二次代謝関連遺伝子の多くは休眠状態にあり、魅力的な生理活性物質は利用されていない。本研究では、放線菌の二次代謝誘導シグナルに着目し、その誘導現象を解明すると共に、休眠天然物を生産覚醒させる技術を開発することを目的とする。 昨年度は、二次代謝シグナル産生菌を各種放線菌と非接触状態にて共培養させた結果、供した放線菌の約2割が共培養に応答して、その二次代謝が変化することを示した。本年度は、この共培養応答物質を同定するため、被検菌の固体培養画分を精製した。単一化合物であると考えていた精製サンプルは、混合物である可能性がNMR解析により示唆された。そこで、各種逆相HPLCカラムを検討したところ、1種類のカラムが混合物を分離したことより、共培養応答物質の精製と構造決定が可能であると考えている。 一方、海綿共生放線菌Blastococcus sp. ST9株が、エバーメクチン生産菌Streptomyces avermitilisの代謝物変動やStreptomyces lividansの色素系抗生物質の生産を誘起する。そこで、Blastococcus sp. ST9株とS. avermitilisの共培養液から、共培養に依存して生産が誘導される物質を単離精製した。次に、その化学構造を機器分析により推定したところ、鉄キレート剤(シデロフォア)ノカルダミンであることが明らかとなった。そこで、S. avermitilisノカルダミン合成遺伝子破壊株を共培養解析に用いたところ、ノカルダミンの生産誘起現象が観察されなかったことから、Blastococcus sp. ST9株に含まれる何らかの因子がS. avermitilisのノカルダミン生産に関与していることが示唆された。
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Research Progress Status |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(4 results)