2020 Fiscal Year Annual Research Report
反応環境に着目したハイブリッド触媒反応の分子論的機構解明
Publicly Offered Research
Project Area | Hybrid Catalysis for Enabling Molecular Synthesis on Demand |
Project/Area Number |
20H04813
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
東 雅大 京都大学, 工学研究科, 准教授 (20611479)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | ハイブリッド触媒 / 量子化学計算 / 遷移状態 / 溶媒効果 / 反応環境 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、量子化学計算などの理論計算手法を用いて、反応環境により反応性が大きく変化するハイブリッド触媒反応の分子論的機構を明らかにすることである。 今年度は、金井 求 教授(東京大)のグループが開発したハイブリッド触媒反応の解析を行った。この反応は、光触媒と不斉クロム触媒の存在下に可視光を照射することにより、単純アルケンとアルデヒドを反応させ、キラルアルコールへと変換する。この反応は、添加剤の影響を大きく受け、Mg(ClO4)2 の存在下では収率と鏡像体過剰率が大幅に向上するが、その詳細は不明である。この反応を量子化学計算により解析したところ、立体選択性を決定する2つの遷移状態の自由エネルギーが非常に近接していることが明らかになった。また、もともとの不斉クロム触媒に配位していたCl-イオンがMg(ClO4)2 の存在下ではClO4-イオンと入れ替わることも示唆された。しかし、得られた計算結果が用いる汎関数や溶媒モデルなどの計算手法に依存して安定な遷移状態が入れ替わるため、引き続き詳細な解析を進める予定である。 また、林雄二郎教授(東北大)と山中正浩教授(立教大)と共同で、水の添加量により立体選択性が反転する不斉マイケル反応の解析も引き続き行った。反応物から生成物まで一連の反応経路を求め、溶媒の極性によって律速段階となる遷移状態が変化することが明らかになった。実験結果と対応する計算結果が得られており、引き続き詳細な解析を進める予定である。
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Research Progress Status |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(3 results)