2021 Fiscal Year Annual Research Report
Development of Hybrid Photocatalytic Systems for Fluorine Functionalization
Publicly Offered Research
Project Area | Hybrid Catalysis for Enabling Molecular Synthesis on Demand |
Project/Area Number |
20H04819
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
大久保 敬 大阪大学, 先導的学際研究機構, 教授 (00379140)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | フッ素化 / C-H活性化 / 酸素化 / フォトレドックス触媒 / 光触媒 / ラジカル / 電子移動 / アクリジニウム |
Outline of Annual Research Achievements |
担持触媒系では一種類の触媒しか担持ができない。これは固体表面に単一の官能基しか露出していないためである。本研究では、ポリプロピレンやポリエチレンなど極性官能基の全くないプラスチック表面に二酸化塩素ガスを接触させ、光照射することによって、化学的に安定な水酸基やカルボン酸基などの極性官能基を不可逆的に導入できる技術を利用して複数の触媒を担持することを目指した。この方法を用いると、カルボン酸とアミド結合などで触媒を有機合成的に結合させ、さらに水酸基には別の触媒を担持することができると考えられることから、異種触媒の担持が可能となる。 ポリプロピレン(PP)フィルムと一緒に二酸化塩素ガスにLEDで光照射を行った。反応後水洗いし表面IR(ATR-IR)の測定を行った。その結果カルボニル基と水酸基に由来する吸収がそれぞれ観測された。さらにX線光電子分光分析においても表面酸化反応が進行していることを確認した。次にエネルギー分散型蛍光X線分析によって酸素原子の分布を調べた結果、3マイクロメートル程度まで酸化反応が進行していることが明らかになった。 PP表面にカルボン酸を導入することができたので、アミノ基を有する水溶性色素分子による染色が可能になる。そこでPP表面の光酸化処理後、トルイジンブルーを作用させると青色染色、ローダミン処理を行うと赤色染色、ブリリアントグリーン処理を行うと緑色染色を行うことができた。本酸化反応処理では光照射を行った部分にだけカルボン酸を導入することができるので、マスキング法によるパターニング染色も可能となった。本研究で開発した酸化PPフィルムは様々なカチオン性分子を吸着させることができで9-メシチル-10-メチルアクリジニウムのような有機フォトレドックス触媒も担持可能であることを見いだした。
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Research Progress Status |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(54 results)