2020 Fiscal Year Annual Research Report
Elucidation of plant metabolic adaptation mechanism to drought stress
Publicly Offered Research
Project Area | Transomic Analysis of Metabolic Adaptation |
Project/Area Number |
20H04852
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Research Institution | Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
平井 優美 国立研究開発法人理化学研究所, 環境資源科学研究センター, チームリーダー (90415274)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | ゲノムスケールモデル / トランスクリプトーム / フラックスバランス解析 / シロイヌナズナ / 乾燥ストレス |
Outline of Annual Research Achievements |
コロナ禍により、当初計画した植物栽培実験とオミクスデータ取得ができなかったため、研究計画を一部変更した。栽培条件を厳密にコントロールできる人工気象室内でシロイヌナズナを栽培した。栽培期間中に土壌水分含量を調節して程度の異なる3つのパターンの乾燥ストレスを植物に与え、地上部のメタボローム分析を行なった。検出したアブシシン酸の相対量などを指標にして、今後の実験のための栽培条件を検討した。一方、既に取得していたトマトのメタボロームデータを用いてインシリコ解析を行ない、論文発表した。具体的には以下の通りである。すなわち、栽培条件を厳密にコントロールできる自然光温室で栽培したトマトについて、温度、湿度、CO2濃度などの環境データ、植物体の生育や果実の収量に関わる各種の植物形質データ、および葉のメタボロームデータをこれまでに取得していた。果実収量を予測するマーカー代謝産物をメタボロームデータから同定するために、LASSO(least absolute shrinkage and selection operator)回帰によるモデル構築を行なった。その結果、着花速度を予測するマーカー代謝産物の候補が複数同定された。さらに、コレスポンデンス分析を行なって、トリゴネリンがマーカー代謝産物となり得ることを示した。以上により、オミクスデータに機械学習を適用することで、植物の形質を予測するマーカーを見いだすことができることを示した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
コロナ禍の影響で当初計画とは異なる研究内容となったものの、メタボロームデータを用いて代謝アダプテーションを実現する鍵となる代謝産物を同定する手法を確立することができたため。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでの研究で一定の成果を得ることができたので、ゲノムスケールの代謝モデルを構築するための新たな方法論の開発に取り組む。
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Research Products
(5 results)