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2020 Fiscal Year Annual Research Report

Fluctuation of cell behaviour and an emergence of asymmetry in self-organizing system

Publicly Offered Research

Project AreaEvolutionary theory for constrained and directional diversities
Project/Area Number 20H04871
Research InstitutionAoyama Gakuin University

Principal Investigator

守山 裕大  青山学院大学, 理工学部, 助教 (40646212)

Project Period (FY) 2020-04-01 – 2022-03-31
Keywords自己組織化 / 細胞の揺らぎ / 極性 / ゼブラフィッシュ
Outline of Annual Research Achievements

生物の特徴の一つは、胚発生から生体の形態・生理機能の維持まで、エントロピー(乱雑さ)が増加しないことである。特に胚発生過程においては、はじめは単一細胞(受精卵)であったものが細胞分裂を繰り返し、個々の細胞の運命が決定されていくことで生物種特有の体制を作り上げていく。このような胚の秩序立った組織化の背景にはどのようなメカニズムが存在しているのだろうか?また、そのようなメカニズムは進化の過程でどれくらい変化しうるのだろうか?本研究課題ではゼブラフィッシュ胚から抽出した細胞塊を用いて、自己組織化過程における細胞の挙動と極性の確立について迫ることを目的としている。
本年度においてはまず先行研究において報告のある、ゼブラフィッシュ胚から抽出した細胞塊を自己組織化させる作成法を再現し、その作成法を確立することを目指した。近年、二つの研究グループからゼブラフィッシュ胚を用いた自己組織化細胞塊の作出法が報告された(Fulton et al., Curr Biol. 2020, Schauer et al., eLife 2020)。これら2つのプロトコルを追試した結果、後者の先行研究の作成法がより高確率で自己組織化細胞塊を作成できることを見出し、以降この作成法を用いた。
次に自己組織化細胞塊を構成する個々の細胞をkaedeレポーターによるphotoconversionを用いてx, y, z, tについての4次元イメージングをおこなった。標識した細胞について平均二乗変異解析をおこなったところ、個々の細胞はブラウン運動的な挙動と方向性の持った挙動の両方を併せ持つこと、また移動範囲としては多くが細胞一つ分に留まることが明らかとなった。
さらに、隣接した細胞が同調して細胞分裂をすること(細胞間の時空間的協調性)、ブレブと呼ばれる細胞膜の膨出を示すものなど、特徴的な形質も自己組織化過程において観察された。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

ゼブラフィッシュ自己組織化細胞塊の作成法を確立することができ、さらに細胞を標識してライブイメージングをおこなうことにより自己組織化過程における細胞の挙動を詳細に追跡することができたため、本研究課題は現在までにおおむね順調に進展していると言える。

Strategy for Future Research Activity

今後は自己組織化過程における細胞挙動についてさらに詳細な解析を進めていくとともに、細胞のcortical contractilityや細胞間のinterfacial tensionを人為的に変化させることにより、細胞や細胞集団のもつ物性的性質がどの程度自己組織化に寄与するかを検討していく。
また、メダカやヒドラといった生物種を用いて同様な解析をし、比較することで細胞の挙動と自己組織化能についての関係性に迫る。

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Published: 2021-12-27  

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