2020 Fiscal Year Annual Research Report
Elucidation of the principle of the pericycle stemness
Publicly Offered Research
Project Area | Principles of pluripotent stem cells underlying plant vitality |
Project/Area Number |
20H04886
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
柿本 辰男 大阪大学, 理学研究科, 教授 (70214260)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 内鞘細胞 / シロイヌナズナ / オーキシン / 側根 / 細胞分裂 |
Outline of Annual Research Achievements |
植物は側根を形成することで地下に根を広げている。シロイヌナズナにおいては、根の中心柱の一番外側の細胞層である内鞘細胞層のうち、道管側に位置する細胞である道管側内鞘細胞(Xylem pole pericycle cell: XPP細胞)のみが側根形成開始能力を持っており、XPP細胞は自発的に発生するオーキシンピークに応答した不等分裂を経て直接側根メリステムを形成する。XPPのみが持つ側根形成コンピテンスがどのように与えられているのかを解明することが本研究の大きな目的である。内鞘細胞のアイデンティティーを支配する転写因子を見出すため、内鞘細胞で優先的に発現している転写因子を対象に機能解析を行った結果、全身的に強制発現させた時に、本来の内鞘細胞の位置以外の細胞にも内鞘細胞の性質を与えることができる遺伝子 (PERICYCLE FACTOR TYPE A:PFA) 群を見出した。PFAsはbasic helix-loop-helix(bHLH)タイプの転写因子で、全身的に強制発現をさせると、内鞘細胞マーカー遺伝子が異所的に発現し、また、内鞘細胞以外もオーキシンに応答した細胞分裂を行うようになる。逆にPFA1-PFA6の6つのPFA遺伝子を破壊すると側根がほとんど形成されなくなり、オーキシンに応答した内鞘細胞の細胞分裂能も消失する。さらに、PFA遺伝子はポジティブフードバックの制御下にあることも見出した。また、産業技術総合研究所の光田展隆博士らの共同研究で、PFAsは、別クレードに属するbHLH転写因子であるPFBsと結合することがわかった。PFBsのターゲットを抑制しても内鞘細胞機能が失われます。PFA/PFBは内鞘細胞の幹細胞様の性質を付与する重要な転写因子と言える。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
内鞘細胞の持つ、オーキシンに応答した細胞分裂能、側根形成能を与える鍵転写因子を見出し、その働きを詳細に調べることができたため。
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Strategy for Future Research Activity |
PFA/PFB転写因子複合体によって制御される遺伝子を見出すことで、内鞘細胞幹細胞性の仕組みをより具体的に知ることを目標とする。
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Research Products
(10 results)