2021 Fiscal Year Annual Research Report
花幹細胞の増殖抑制におけるオーキシンの作用機序
Publicly Offered Research
Project Area | Principles of pluripotent stem cells underlying plant vitality |
Project/Area Number |
20H04888
|
Research Institution | Nara Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
伊藤 寿朗 奈良先端科学技術大学院大学, 先端科学技術研究科, 教授 (90517096)
|
Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2022-03-31
|
Keywords | 発現制御 / 発生・分化 |
Outline of Annual Research Achievements |
植物は種子を形成するために、花において旺盛な幹細胞の増殖活性を自ら停止し、生殖器官を分化させる。特に、幹細胞を取り囲むように発現するSUPERMAN(SUP)転写因子の非細胞自立的に作用する植物ホルモンの制御機構に着目して、SUP下流の解析を行った。これまでにSUPは花発生の若い時期においてH3K27me3を導入するポリコム複合体と相互作用して、オーキシンの合成酵素遺伝子の転写を抑制することを明らかにしていたが、花発生中期においても発現し続けており、その作用は不明であった。花発生の同調系を使用したRNA-seqおよびChIP-seqにより、花発生中期のステージ6において、SUPはサイトカイニンのシグナル伝達を制御するARABIDOPISIS HISTIDINE PHOSPHOTRANSFER PROTEIN6 (AHP6)やオーキシンのシグナル伝達を制御するANT-LIKE 6 (AIL6)遺伝子、DORNROSCHEN-LIKE (DRNL)遺伝子が同定された。ステージ6のsup変異体の花において、pAHP6::GFPは花メリステムの周縁部から異所的に形成される雄しべ原基で強い異所的な発現パターンを示した。AHP6と呼応してサイトカイニンレポーターであるTCSの発現が雄しべ原基で減少していることを観察した。さらに、ahp6変異はsup変異体の表現型を部分的に相補した。これらの知見は、SUPの下流にてオーキシンおよびサイトカイニンが花発生の時期特異的にダイナミックな変動を示し、幹細胞の抑制に機能していることを示している。
|
Research Progress Status |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Remarks |
SSHラボステイの受入:2021年8月4日(水)- 6日(金) 3日間 国際会議”INTEGRATIVE EPIGENETICS IN PLANTS”をメインオーガナイザーとしてオンライン開催:2021年12月14日(火)
|
Research Products
(14 results)