2021 Fiscal Year Annual Research Report
MITOLによるMAM形成の制御機構と生理機能
Publicly Offered Research
Project Area | Toward an integrative understanding of functional zones in organelles |
Project/Area Number |
20H04911
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Research Institution | Gakushuin University |
Principal Investigator |
柳 茂 学習院大学, 理学部, 教授 (60252003)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | ミトコンドリア / 小胞体-ミトコンドリア接触部位 |
Outline of Annual Research Achievements |
ミトコンドリアの機能維持には、小胞体とミトコンドリアの接触部位(MERCS)を介した小胞体からのリン脂質および Ca2+の供給が重要である。ミトコンドリア外膜に局在する RMDN3(別名 PTPIP51)は小胞体膜上の VAPB と結合することでミトコンドリア-小胞体間を繋留し、MERCS 形成に寄与することが知られている。最近、RMDN3 はホスファチジン酸(PA)と結合し、PA 転移活性をもつことが報告された。PA はミトコンドリア内クリステ構造の形成に重要なカルジオリピンの合成に不可欠なリン脂質である。MERCS におけるユビキチンシグナルによる制御機構の解明を目的として、ミトコンドリアユビキチンリガーゼ MITOL の近傍タンパク質を APEX2 法によりスクリーニングした結果、MERCS 関連タンパク質を複数同定すると共に、新規結合候補として RMDN3 を同定した。そこで、MITOL との相互作用について免疫沈降法を用いて解析を行ったところ、MITOL は RMDN3 と結合し、リジン 63型のポリユビキチン鎖を RMDN3 の 89 番目のリジンに転移させることを明らかにした。加えて、MITOL による RMDN3 のユビキチン化は VAPB との結合ではなく、RMDN3 のPA結合活性を促進することを見出した(Ito et al. J. Biochem. 2022)。さらに、MITOL はカルジオリピンの分解を調節する MIGA1/2 を基質にすることがわかり、ミトコンドリアの脂質代謝の調節を介してミトコンドリアの品質管理に関与している可能性が示唆された。本研究成果は、MERCS おけるリン脂質輸送がユビキチンシグナルによって制御されることを示唆しており、オルガネラ間の脂質輸送の制御機構に新たな概念を提供するものである。
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Research Progress Status |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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