2020 Fiscal Year Annual Research Report
High-precision estimation of the Antarctic ice sheet surface mass balance in the past four decades
Publicly Offered Research
Project Area | Giant reservoirs of heat/water/material : Global environmental changes driven by the Southern Ocean and the Antarctic Ice Sheet |
Project/Area Number |
20H04982
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Research Institution | Japan, Meteorological Research Institute |
Principal Investigator |
庭野 匡思 気象庁気象研究所, 気象予報研究部, 主任研究官 (10515026)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 南極氷床 / 氷床表面質量収支 / 数値モデリング / 領域気候モデル / NHM-SMAP / 温暖化 / 雪氷融解 / モデル検証 |
Outline of Annual Research Achievements |
南極氷床では、1990年代から雪氷質量損失が急激に進行しており、世界の海水準変動に重要な影響を与えていると考えられているが、その定性的・定量的実態には不明な点が多い。本研究課題では、申請者がこれまで開発してきた極域向け領域気候モデルNHM-SMAPを用いて、現在気候下(1978年~現在)の南極氷床表面における雪氷質量変動をシミュレートする。その結果を現地観測データを用いて検証した上で、近年の雪氷変動解析を実施する。初年度には、12 km版NHM-SMAPを用いて、1978年から現在にかけての高解像度長期気候計算を完了させた。この取り組みの一部を、日本雪氷学会誌「雪氷」に掲載された和文総説(庭野ほか, 2021)において提示した。更に、共同研究者と共に、地上気象要素、地上放射量、及び雪氷物理量について、モデル検証を実施している。また、The World Climate Research Programme (WCRP) によって主導されているThe Coordinated Regional Downscaling Experiment (CORDEX) の極域版であるPolar CORDEXの南極版実施チームに参加することを通して、NHM-SMAPを他のモデルと比較する試みを開始した。現在、この相互比較結果がBritish Antarctic Survey(BAS)の共同研究者によって取りまとめられ始めている。関連して、パスワード保護したデータ提供ページを作成し、国内外の共同研究者へのデータ提供を開始した。現在、前期公募課題において開発した雲放射影響を評価するための感度実験システムを用いた数値実験を実施しており、それらの成果の解析が完了次第、論文投稿の準備に着手する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
1978年から現在にかけてのNHM-SMAP長期気候計算が予定通り完了した。また、モデル検証についても国内の共同研究者と協力して進めることが出来ている。この取り組みを和文総説として発表することが出来た。更に、Polar CORDEXに参画することを通して有意義な国際共同研究の推進に着手することが出来た。
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Strategy for Future Research Activity |
最終年度では、以上で報告した取り組みを英語論文の形で発表する。本公募課題の枠組みで実現することが出来た国内外での共同研究を更に強力に推進していく。
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[Journal Article] 氷床表面質量収支の実態とそのモデリングの試み:2020年夏最新版2021
Author(s)
庭野匡思, 青木輝夫, 橋本明弘, 大島 長, 梶野瑞王, 大沼友貴彦, 藤田耕史, 山口 悟, 島田利元, 竹内 望, 津滝 俊, 本山秀明, 石井正好, 杉山 慎, 平沢尚彦, 阿部彩子
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Journal Title
雪氷
Volume: 83
Pages: 27-50
Peer Reviewed
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