2021 Fiscal Year Annual Research Report
Relationship between brain base of intention sharing and early language acquisition in children with autism spectrum disorder
Publicly Offered Research
Project Area | Studies of Language Evolution for Co-creative Human Communication |
Project/Area Number |
20H04993
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
吉村 優子 金沢大学, 学校教育系, 准教授 (70597070)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 自閉スペクトラム症 / 言語獲得 / 脳磁図 / 共同注意 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、自閉スペクトラム症児と定型発達児を対象に、他者との意図共有場面において用いられる音韻に対する脳反応が、非言語手段の使用や発達、初期言語の発達やコミュニケーション行動にどのように関連するかについて明らかにすることである。 3~6歳の定型発達児と自閉スペクトラム症児及びその疑いのある児を対象に、自閉スペクトラム症の症状の評価と認知機能、言語能力の評価、感覚に関する特徴の評価を実施しそれらの関連を関係を調べた。研究の結果、自閉スペクトラム症児の言語能力、特に意味のネットワークを反映する概念的推論能力においては、他者と興味関心を共有しようとする共同注意行動が関連していることが明らかとなった。 また、自閉スペクトラム症において報告されることの多い感覚の異常をふまえ、感覚特性と言語能力の関係を調べたところ、言語の概念的推論能力には、感覚の特徴の中でも特に微細運動に関わる感覚異常が関連することが明らかとなった。発達過程において、外界からの様々な刺激やあるいは内的な感覚を統合し微細な運動を実現するための処理が非典型的であことが処理言語獲得において他者と共通の意味概念の獲得やネットワークの構築に影響していることが示唆された。 さらに、共同研究による自閉スペクトラム症児と大人間の相互行為場面における共同注意の分析から、対象児において始発型応答注意や応答型共同注意が観察され、自閉スペクトラム症児がその場面で何を注視しているかによって、応答型共同注意の応答率が異なることが示された。 以上の研究を通して共同注意や感覚運動に焦点を当てた介入が言語概念獲得に影響する可能性について検討が必要となり、さらなる今後の研究への示唆を得た。
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Research Progress Status |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(6 results)