2021 Fiscal Year Annual Research Report
共創言語進化におけるイデオフォンの階層性と意図共有に関する研究
Publicly Offered Research
Project Area | Studies of Language Evolution for Co-creative Human Communication |
Project/Area Number |
20H05018
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Research Institution | Nagoya University of Foreign Studies |
Principal Investigator |
川原 功司 名古屋外国語大学, 外国語学部, 教授 (70582542)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 階層性 / 意図共有 / イデオフォン / 自閉スペクトラム症 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は,「階層性」と「意図共有」を2つの柱とし,コミュニケーションの未来と人類の在り方を提案することを目的とする共創言語進化学の設立に貢献することだった。本研究では,イデオフォンと呼ばれる音象徴の効果を持つ言葉や間投詞,文末助詞など語彙範疇に含まれない語彙の研究を通して,階層性に関する理論的研究を行った。また,自閉症スペクトラムの幼児のイデオフォンを使用した意図共有の違いを調査し,コミュニケーションのあり方についても研究を行う予定であった。イデオフォンはさまざまな言語で観察され,音声と指し示す概念との間に類像性に基づく関係があると考えられている。また,文末助詞や間投詞にも特別なイントネーションや感覚的な意味が感じられ,これら類像的な表現の研究を通じて,言語の階層構造がどのように進化したのかを理論的に考えるという目的があった。言語現象に関する研究結果としては,イデオフォンには強意的な意味が込められる場合には形態的に特殊な形が観察されるだけではなく,統辞的には単純な構造になりやすいということが分かった。これは文法的統合性という観点から段階性を持っているということが指摘できる。また,イデオフォンは自閉スペクトラム症児でも使用するが,それに伴うジェスチャーや視線などに違いがあるということがわかった。さらに,文末助詞の「ね」の使用頻度に関して統計的に分析したところ,明らかに自閉スペクトラム症児が使用しない傾向にあるということもわかった。この違いについては,文末助詞が表す談話機能の違いに還元することができると考えられ,今後はこの記述を精緻化していく研究を進めていく。
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Research Progress Status |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(4 results)