2020 Fiscal Year Annual Research Report
魚類の四肢再生における細胞ダイバース過程のin vivo単一細胞解析
Publicly Offered Research
Project Area | Integrated analysis and regulation of cellular diversity |
Project/Area Number |
20H05024
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
田村 宏治 東北大学, 生命科学研究科, 教授 (70261550)
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Project Period (FY) |
2020-11-19 – 2022-03-31
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Keywords | 器官再生 / 四肢 / ゼブラフィッシュ |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では魚類の胸ビレを用いて「魚類の四肢相同構造の再生における、細胞の脱分化・再分化過程を単一細胞レベルで可視化し機能解析する」ことを研究目的としており、この目的を達成するため3つの項目を設定した。そのそれぞれに関して、当該年度は以下の研究を実施した。 (課題1)脱分化・再分化過程の単一細胞レベルでの可視化に関しては、まず、72時間in vivo imaging解析系の構築を行った。またこの解析系で複数の遺伝子発現の消長を同時観察するために、未分化幹細胞マーカー(msxb 遺伝子)可視化系統(msxb:mCherry)、軟骨細胞系譜追跡用(col2a1a:ERT2Cre)の系統の作製を開始した。 (課題2)Single cell transcriptome解析による内骨格再生過程の単一細胞レベル解析に関しては、脱分化・再分化過程の分子的背景と責任分子の同定のために、単一細胞レベルでtranscriptome解析を行い、細胞集団の平均的な解析ではなく個々の細胞の遺伝子発現変化を動的に追跡するための、再生芽細胞のサンプリングと配列解析を行うことを予定している。当該年度は、効率的に最小限のサンプルで目的を達成するために、これまでに得られているRNA-seqの結果を解析し、サンプリングをする時期についての検討を行った。 (課題 3)単一細胞機能解析技術の開発と実践に関しては、IR-LEGO 法を用いたin vivoでの単一細胞機能解析系を胸ビレ再生過程で行うための機能解析系を開発に着手した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究課題は11月に採択されその時点から研究を開始したため、研究成果を得る段階には至っていないが、初年度は主に研究を行うための解析系の構築を行い、トランスジェニックゼブラフィッシュ系統の作製など、おおむね予定通りに研究は進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでのところ研究は順調に進展しており、大きな問題も発生していない。本研究ではSingle cell transcriptome解析を予定しているが、予算の制約があるため最小限のサンプル数で最大限の成果を得るため、サンプリング前に十分な条件検討を行う。
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Research Products
(3 results)