2021 Fiscal Year Annual Research Report
高等哺乳動物を用いた脳情報動態処理の基盤構築形成機構の解明
Publicly Offered Research
Project Area | Brain information dynamics underlying multi-area interconnectivity and parallel processing |
Project/Area Number |
20H05056
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
河崎 洋志 金沢大学, 医学系, 教授 (50303904)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 大脳皮質 |
Outline of Annual Research Achievements |
大脳皮質は脳機能の中枢であり、様々な脳神経疾患や精神疾患の病変の首座であることから、最も重要な研究対象の一つである。ヒトの大脳皮質には発達した局所神経回路があり、その特性解析は脳情報動態を理解するうえで重要である。しかし、マウスの大脳皮質はヒトの大脳皮質に比べて発達しておらず大脳皮質の局所神経回路の詳細な解析はマウスを用いて行うことが困難であることから、我々はマウスよりも大脳皮質が発達している食肉類哺乳動物フェレットを解析してきた。我々はこれまでに、子宮内電気穿孔法を用いてフェレット大脳皮質へGFPを導入し、大脳皮質の局所神経回路を解析してきた。その結果、内側線維層(IFL)および外側線維層(OFL)と呼ばれる、ヒトやサルなどの発達した大脳皮質の形成期に存在する軸索束がフェレットにも存在することを見いだした。そこで、大脳皮質形成期に見られるIFLおよびOFLが、完成した大脳皮質においてどのような神経回路に寄与するか、より後の週齢のフェレットを用いて解析した結果、特に進化的に拡大したOFLが短連合線維であるU線維の由来であることを見いだした。U線維領域の詳細な特性の解析を進めた結果、U線維領域のなかに従来見いだされていなかった二つの亜領域が存在していること、その亜領域のなかで軸索や髄鞘の特徴が異なっていることを見いだした。U線維は大脳皮質領域間をつなぎ機能的連合に重要と考えられることから、本研究成果は脳情報動態の理解につながる。またU線維は様々な神経変性疾患や精神疾患における重要性も報告されており、本研究は臨床医学的な意義も大きい。
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Research Progress Status |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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[Presentation] A positive feedback loop of FGF signaling induces astrocyte expansion and folding of the cerebral cortex in gyrencephalic animals2022
Author(s)
Yohei Shinmyo, Kengo Saito, Toshihide Hamabe-Horiike, Narufumi Kameya, Tsuyoshi Hattori, Takayuki Kannon, Kazuyoshi Hosomichi, Michal Slezak, Matthew G. Holt, Atsushi Tajima, Osamu Hori, Hiroshi Kawasaki
Organizer
International symposium "Development and Plasticity of the Brain"
Int'l Joint Research
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