金属間化合物の電子構造制御による人工光合成用助触媒の設計

2020 Fiscal Year Annual Research Report

• Project Area: Creation of novel light energy conversion system through elucidation of the molecular mechanism of photosynthesis and its artificial design in terms of time and space
• Project/Area Number: 20H05105
• Research Institution: Hiroshima University
• Principal Investigator: 犬丸 啓 広島大学, 先進理工系科学研究科(工), 教授 (80270891)
• Project Period (FY): 2020-04-01 – 2022-03-31
• Keywords: 金属間化合物 / 助触媒 / 水素生成 / 水分解 / 人工光合成 / 光触媒 / 犠牲剤

Outline of Annual Research Achievements

半導体光触媒に担持する助触媒は，反応の活性選択性を大きく支配するため，その機能設計は極めて重要である．従来，金属単体や単純な酸化物，合金の微粒子が研究されてきた．本研究では，金属間化合物を用いた光触媒用助触媒の学理を追求する．特に，助触媒の電子構造制御が助触媒の役割をどのように変えるか，を領域内の共同研究も積極的に行い明らかにする．
本年度は，ホウ化物の助触媒作用に加えて，ある種の遷移金属酸化物粒子の助触媒効果に着目して検討を進めた。光触媒から助触媒粒子への正孔の移動に帰することが可能な振舞いを観測することができた。今後，元素，構造と電子構造の寄与を考慮しながら検討を進める。

Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

ホウ化物に加え遷移金属酸化物を対象に加えたことで議論の幅が広がり多面的な検討が可能となった。最終年度にむけて準備が整ってきていると考えている。

Strategy for Future Research Activity

ホウ化物，遷移金属酸化物ともに正孔，電子の移動を実際に捉える検討と共にその電子構造との関係を議論する。研究最終年度に向けて，領域内共同研究の成果も含め包括的な議論を進める。