2020 Fiscal Year Annual Research Report
A study of warfare in the rise and development of early Maya civilization
Publicly Offered Research
Project Area | Integrative Human Historical Science of "Out of Eurasia": Exploring the Mechanisms of the Development of Civilization |
Project/Area Number |
20H05124
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Research Institution | Ibaraki University |
Principal Investigator |
青山 和夫 茨城大学, 人文社会科学部, 教授 (70292464)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | マヤ文明 / 複雑社会 / 戦争 / 武器 / 石器 / アグアダ・フェニックス遺跡 / セイバル遺跡 / 農耕定住 |
Outline of Annual Research Achievements |
マヤ文明黎明期最大のアグアダ・フェニックス遺跡で先古典期前期・中期前半(前1200~前700年)に建造された神殿ピラミッド跡、支配層と農民の住居跡やその周囲の広範な発掘区の層位的発掘調査で出土した武器をはじめとする石器、その他の遺物及びモニュメント建築の詳細な分析を通して、マヤ文明黎明期の複合社会の形成と戦争について研究する。石槍(両面調整尖頭器)など武器と考えられる黒曜石・チャート製石器の機能や時間・空間分布を検証する。その他の戦争の証拠として、①防御遺構、②戦争に関する図像、③殺傷痕のある人骨、④建造物の破壊、⑤都市・集落の破壊と短期間の放棄、⑥急激な文化変化(外来の土器様式や美術様式の導入など)についても検討する。新型コロナウイルス感染の蔓延のために、メキシコに調査に行けなかった。ピンチをチャンスに変えるべく、これまでの研究成果を論文や本としてまとめることに力を注いだ。その結果、5本の査読論文と7本の他の出版物を公刊することができた。メキシコのアグアダ・フェニックス遺跡の主要成果をNatureに論文として公表した。グアテマラのセイバル遺跡、アグアテカ遺跡、ホンジュラスのコパン遺跡などの戦争に関連するデータをフロリダ大学出版会の研究書に論文として出版した。グアテマラのカミナルフユ遺跡の土器新編年について米国アメリカ考古学会のLatin American Antiquityに、メソアメリカにおける農耕定住と社会の複雑化について考古学研究に、セイバル遺跡の緑色岩製品の石材、製作と機能について古代アメリカ学会の古代アメリカに査読論文を出版した。最も大きな仕事として、2005年から調査を続けているグアテマラのセイバル遺跡から出土した86,624点の石器に関する英文研究書の原稿を1年間かけて完成させた。同書は米国において査読を経た後に出版する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
新型コロナウイルス感染の蔓延のために、メキシコにおける現地調査を実施できなかったが、ピンチをチャンスに変えて数多くの論文や本を執筆することができたから。
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Strategy for Future Research Activity |
アグアダ・フェニックス遺跡の土器、石器その他の全出土遺物とモニュメント建築を研究する。分析データをコンピュータに入力して統計処理を行う。支配層と被支配層が製作、流通、消費した様々な遺物の時間・空間分布及びモニュメント建築の出現と変容を詳細に分析し、まだ十分に解明されていないマヤ文明黎明期の社会の複合化と戦争に関する比較考古学データを新学術領域研究「出ユーラシアの総合的人類史学」に提供する。マヤ文明黎明期の高精度編年を確立するために放射性炭素年代測定を専門業者に依頼する。成果の一部を査読論文として学術誌に投稿する。
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[Journal Article] Refining Kaminaljuyu Chronology: New Radiocarbon Dates, Bayesian Analysis, and Ceramics Studies2020
Author(s)
Arroyo, Barbara, Inomata, Takeshi, Aju, G., Estrada, J., Nasu, Hiroo and Aoyama, Kazuo.
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Journal Title
Latin American Antiquity
Volume: 31
Pages: 477-497
DOI
Peer Reviewed / Int'l Joint Research
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