2021 Fiscal Year Annual Research Report
Observation of electronic nematicity using magneto-piezoelectric effect
Publicly Offered Research
Project Area | Physical Properties of Quantum Liquid Crystals |
Project/Area Number |
20H05153
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
塩見 雄毅 東京大学, 大学院総合文化研究科, 准教授 (10633969)
|
Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2022-03-31
|
Keywords | 磁気圧電効果 / 電荷液晶 / 圧電効果 / 奇パリティ多極子 / 対称性の破れ / 電気磁気効果 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、申請者が世界に先駆けて実験的に開拓した「磁気圧電効果(Magneto-Piezoelectric effect)」を用いて、電流に誘起されて発生する電子ネマティック状態を精密計測し、電子ネマティック秩序の感受率の見積もりや反強磁性ドメイン観察の達成を当初の目標とした。磁気圧電効果は空間反転対称性の破れた磁性金属において現れ、その信号強度は電子ネマティック秩序の感受率に比例し、信号の位相は磁気ドメインの情報を与える。本研究課題では磁気圧電効果信号の信号強度と位相を高精度測定し、空間マッピングすることを達成目標とし、外場により誘起された電荷液晶状態の新しい精密観測手法の実現により、量子液晶の包括的理解に貢献することを目指した。 昨年度までに、磁気圧電効果の低温測定系の改良を進め、最初に報告した結果よりも低温での実験が可能になる測定系を構築した。その低温測定系を用いてEuMnBi2における磁気圧電効果を調べなおし、磁気圧電効果信号が低温に向かって増大することを見出し、Sci. Rep.誌に報告した。その後、様々な物質を変えて実験を進める中で、特筆すべき結果が得られ始めた。非常に典型的な磁性体であるが非自明な金属-絶縁体転移を示すマグネタイト(Fe3O4)の低温相(絶縁体相)において圧電効果が大きな磁場依存性を示すことを見出した。マグネタイトの低温相においては量子液晶であるトライメロン秩序が発現することが知られており、トライメロンとの関連性を調べるべく外部磁場下での測定系の改良を続け、継続して研究を行っている。
|
Research Progress Status |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
|