2021 Fiscal Year Annual Research Report
Influence of the troposphere-stratosphere dynamical coupling on the tropospheric jet variability and roles of midlatitude oceanic frontal zones
Publicly Offered Research
Project Area | Mid-latitude ocean-atmosphere interaction hotspots under the changing climate |
Project/Area Number |
20H05171
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Research Institution | Japan, Meteorological Research Institute |
Principal Investigator |
直江 寛明 気象庁気象研究所, 気候・環境研究部, 室長 (70354511)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 対流圏成層圏結合 / 中緯度ジェット / 中緯度海洋前線帯 / 長期再解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、対流圏成層圏結合が対流圏ジェット変動に及ぼす影響と中緯度海洋前線帯の役割について解明を目的とする。 これまでに、南半球成層圏突然昇温に伴う対流圏ジェット変動と惑星波の伝播特性、南半球成層圏突然昇温後の対流圏における負の南極振動の持続と季節予測可能性、北半球惑星波下方伝播による北大西洋の強い低気圧発達に与える効果、高解像SSTのJRA-3Q再解析値への影響についての解析を行った。 2020年2月惑星波の下方伝播に伴い強い低気圧が発達した事例では、北米大陸東岸で寒気が南下しそこでの傾圧性の高まりに対応して、強い低気圧と強い中緯度ジェットが生成され、さらにジェットに沿って多量の水蒸気輸送がみられた。激しい降水があった日の海面気圧並びに異常な強度の地上風速の出現確率についての予測結果を調べると、1週間より前からの低気圧発達の予想については限界があった。1週間より以前の時期は成層圏から惑星波の下方伝播に伴う西風ジェットの再強化が始まる時期であることから、強い低気圧の発達の予測可能性には成層圏からの惑星波の下方伝播との関連があることが示唆された。 気象庁第3次長期再解析(JRA-3Q)では、1990年以降は高解像度SST(MGDSST)を用いるが、その前の期間は低解像度のCOBESST2を用いて作成している。本課題では、SST影響の確認のため、並行運用期間データを用いて比較を行った。高解像度SST利用の再解析値(降水量)への影響は、黒潮続流域、メキシコ湾流域ともに、先行研究と同程度の差がみられた。高解像SSTのJRA-3Q再解析値への影響は、気候値の差は全体的には小さいが、場所によってはSSTの違いの影響が対流圏中・上層部にまで及ぶことがわかった。
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Research Progress Status |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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