2021 Fiscal Year Annual Research Report
電場によって誘起されるドメイン界面の解明とそれを用いた機能発現
Publicly Offered Research
Project Area | New Materials Science on Nanoscale Structures and Functions of Crystal Defect Cores |
Project/Area Number |
20H05185
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Research Institution | National Institute for Materials Science |
Principal Investigator |
清水 荘雄 国立研究開発法人物質・材料研究機構, 機能性材料研究拠点, 独立研究者 (60707587)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 強誘電体 / 圧電体 / ドメインスイッチング / 電場誘起相転移 |
Outline of Annual Research Achievements |
2年目にあたる2021年度は、(1)PbTiO3薄膜におけるドメイン構造、(2)非鉛圧電体におけるドメイン構造変化(3)HfO2基強誘電体における電場誘起相転移に関して研究を行った。 (1) PbTiO3薄膜におけるドメイン構造については、SiおよびKTaO3基板上のPbTiO3エピタキシャル膜に関してドメイン構造を検討した。熱膨張率の小さなSi上の薄膜においては、電場誘起ドメインスイッチングを用いた巨大圧電応答が発現することがわかっている。SiとPbTiO3に挟まれたSrTiO3バッファ層の影響によって、膜厚が小さい場合は分極が面直方向を向いたcドメインが形成されるが、膜厚が大きくなるにつれて、a/cドメインとa/aドメインが複合的に形成される構造に変化し、aドメインが優勢になることを明らかにした。また、KTaO3基板上のPbTiO3エピタキシャル膜に関しては成膜後の冷却過程でドメイン構造が変化することを見出した。 (2) 非鉛圧電体におけるドメイン構造変化については、チタン酸ビスマスナトリウム-チタン酸バリウムにおいて、高電圧ポーリング処理によって巨大圧電性が生じることを見出し、またこの圧電性がドメインスイッチングによるものであることを明らかにした。 (3)HfO2基強誘電体における電場誘起相転移に関しては、非ペロブスカイト型結晶構造の強誘電体において電場誘起構造変化が特性に大きく影響する例として研究を行った。HfO2基強誘電体においては、冷却過程においてクエンチされた正方晶の常誘電体相から、より安定な強誘電体相に電場誘起構造相転移が起こり、強誘電性が発現しうることを明らかにした。
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Research Progress Status |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(5 results)