2021 Fiscal Year Annual Research Report
Diffuse supernova neutrino background from 3D core-collapse simulations
Publicly Offered Research
Project Area | Unraveling the History of the Universe and Matter Evolution with Underground Physics |
Project/Area Number |
20H05255
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Research Institution | Fukuoka University |
Principal Investigator |
中村 航 福岡大学, 理学部, 助教 (60533544)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 超新星 / 数値シミュレーション / ニュートリノ |
Outline of Annual Research Achievements |
大質量星の重力崩壊によって生じる超新星が放出するニュートリノとその親星コア構造との関係を明らかにするために、重力崩壊型超新星爆発のセルフコンシステントな空間3次元ニュートリノ輻射流体計算を実行した。超新星ニュートリノの直接観測はSN1987Aの一例のみであるが、過去の超新星ニュートリノの積み重ねである超新星背景ニュートリノの検出が近い将来に期待されている。連星合体シナリオに基づく最新のSN1987A親星モデルを含む、多様な初期条件での重力崩壊イベントから放出されるニュートリノの特徴を調べた。 空間3次元計算によって衝撃波背面の複雑な流体運動を明らかにし、球対称を仮定した1次元計算では得られなかった停滞衝撃波の復活による中心への質量降着の減少、それに伴うニュートリノ光度および平均エネルギーの減少を発見した。その一方で、ミュー型やタウ型のニュートリノ光度だけは増加した。これは原始中性子星内部の対流により、中心近くで生成されたこれらのニュートリノが効率よく運搬された結果であると結論づけた。ニュートリノ放射の時間発展を見ると、衝撃波が復活するタイミングで大幅な減少が見られた。これは化学組成境界での密度不連続面が中心に落下してくることによる質量降着率の減少が原因で、銀河系近傍のイベントであれば現行のニュートリノ検出器で十分に捉えることが可能である。しかしこの密度不連続が小さい親星では、衝撃波が復活してもニュートリノ光度の減少は小さいことが明らかになった。 最終目標である超新星背景ニュートリノの観測による爆発機構の解明には、本研究で調べた超新星爆発を起こすケースだけでなく、爆発せずブラックホールを形成する場合のニュートリノ放射も調べる必要があると考えている。
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Research Progress Status |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(11 results)