2020 Fiscal Year Annual Research Report
molecular mechanism of p62/SQSTM1-mediated aggrephagy
Publicly Offered Research
Project Area | Multimode autophagy: Diverse pathways and selectivity |
Project/Area Number |
20H05333
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
松本 弦 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(医学系), 講師 (50415303)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | アグリファジー / タウアミロイド |
Outline of Annual Research Achievements |
細胞内タンパク質凝集体のオートファジーによる選択的分解は、p62/SQSTM1を含むオートファジーレセプターによるユビキチン鎖の認識と、それを包み込んだ液滴を形成することで開始すると考えられる。選択的オートファジーの過程において、オートファジーレセプター自身も分解されてしまうことから、アグリファジーを促進するためにはオートファジーレセプターの発現誘導が必須の過程となる。我々は、細胞内に存在するオーファジーレセプターとオートファゴソームを形成するATG8ホモログのmRNAの絶対量を定量し、細胞内でどのレセプターとATG8ホモログがプライマリーに働いているのかについて、発現量の側面から推定した。その結果、オートファジーレセプターはp62がもっとも多く存在しており、 特に神経系の細胞ではLC3Bは少なくGABARAPL2が多いことを見出した。このことは、GABARAPL2は神経細胞内のオートファゴソームに多く含まれている可能性を示唆しており、今後、LC3B以外のオートファゴソームタンパク質の重要性について詳しく調べていく必要があると思われる。また、p62/SQSTM1のS403リン酸化を促進する化合物として同定したNUT化合物は、その分子骨格から脂肪酸代謝に関するタンパク質の阻害であると推定された。そのタンパク質の機能阻害が選択的オートファジーの制御に関与しているかどうかを調べるため、ノックダウンコンストラクトを作成し、当該タンパク質の発現抑制を確認した。しかしながら、ノックダウンによるp62のS403リン酸化の促進も、オートファジー誘導も起こらなかった。このことは、NUT化合物のターゲット分子が想定されたタンパク質以外のものである可能性を示しており、NUT化合物がそのターゲットタンパク質を介して、アグリファジーを促進していると考えられる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
アグリファジーを評価する新規の実験系を構築し、アグリファジー促進化合物による遺伝子発現変化を網羅的に解析できた。
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Strategy for Future Research Activity |
予定通り、p62リン酸化促進剤の作用機序を明らかにし、アグリファジー制御の新規の分子機構を解明していく。
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Research Products
(5 results)