2020 Fiscal Year Annual Research Report
Mechanisms that establish, maintain, and dysregulate histone methylation states
Publicly Offered Research
Project Area | Mechanisms underlying replication of non-genomic codes that mediate plasticity and robustness for cellular inheritance |
Project/Area Number |
20H05394
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Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
仙石 徹 横浜市立大学, 医学部, 講師 (60576312)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | クライオ電子顕微鏡 / エピジェネティクス / 多発性骨髄腫 / 構造生物学 / 分子動力学 |
Outline of Annual Research Achievements |
クライオ電子顕微鏡を用いた単粒子解析法を用い、ヒストンH3K36ジメチル化酵素NSD2がヌクレオソームに結合した複合体の立体構造を2.8オングストローム分解能で決定することができた。標準的なヌクレオソーム構造においてH3K36は2本のDNA gyreに囲まれて空間的に込み入った位置に存在するが、NSD2はDNAが一部ほどけたヌクレオソームを結合し、それによりH3K36へのアクセスを可能としていた。また、先行研究で報告されたアポNSD2構造では自己阻害性ループが基質結合クレフトを塞いでいたが、今回のNSD2-ヌクレオソーム複合体構造では自己阻害性ループが構造変化することによりH3K36と周辺残基の基質結合クレフトへの結合を可能にしていた。生化学的解析により、多発性骨髄腫で見られるE1099K点変異はNSD2のkcatを上昇させることが明らかになった。分子動力学シミュレーションにより、E1099K変異は自己阻害性ループの構造ゆらぎに影響を与えることでH3K36を結合可能な開いたコンフォメーションを取りやすくしている可能性が示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
NSD2複合体の構造を決定し、プレプリントに報告することができた。投稿論文は査読中である。PRC2複合体についても構造決定に向けた実験を行う。
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Strategy for Future Research Activity |
NSD2複合体については、合理的創薬の構造基盤に向けた高分解能構造決定を試みる。PRC2複合体については、JARID2とAEBP2が結合した構造が海外のグループによって報告されてしまったため、本研究ではMTF2とそのホモログを含んだ複合体の構造決定に集中する。
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Research Products
(1 results)