2020 Fiscal Year Annual Research Report
器官再生系の1細胞RNA-seq 解析から読み解く遺伝子発現ダイナミクス
Publicly Offered Research
Project Area | Intrinsic periodicity of cellular systems and its modulation as the driving force behind plant development |
Project/Area Number |
20H05431
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
池内 桃子 新潟大学, 自然科学系, 准教授 (00633570)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | シングルセル / 多能性 |
Outline of Annual Research Achievements |
・今年度は、カルスとメリステムを含むサンプルを用いたシングルセルRNA-seq のデータ解析を進め、クラスター特異的に発現するマーカー遺伝子群についてレポーターGFP の形質転換体を作出した。得られた形質転換体を用いて、共焦点レーザー顕微鏡を用いたイメージング解析を実施した。多能性カルスから様々な細胞種が生み出されるプロセスを観察した結果、細胞運命はまずカルスの内外に沿った位置情報にしたがって決まり、その後カルスの外側の層のなかで確率的にメリステムになる細胞とならない細胞の運命が分かれるということが明らかになった。 ・多能性カルスをプロトプラスト化しシングルセルRNA-seq 解析を実施するための予備実験を進めることができた。 ・遺伝子発現ダイナミクスを調べるために、多能性を制御することが示唆されている遺伝子群についてレポータールシフェラーゼラインの作出を進めることができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
多能性カルスから様々な細胞種が生み出されるプロセスの解析は、非常に順調に進められた。多能性カルスのシングルセル解析は、当初初年度実施を計画していたが、コロナ禍の影響で関東への出張が著しく制限されたこともあり次年度へ持ち越した。
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Strategy for Future Research Activity |
多能性カルスを用いて、シングルセルRNA-seq 解析を実施する予定である。また、得られたデータに基づいて周期的に発現が変動する遺伝子の候補を探索することを予定している。
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