2020 Fiscal Year Annual Research Report
Ultrafast structural dynamics of light-harvesting complex I and the photosynthetic reaction center supercomplex
Publicly Offered Research
Project Area | Non-equilibrium-state molecular movies and their applications |
Project/Area Number |
20H05446
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
菅 倫寛 岡山大学, 異分野基礎科学研究所, 准教授 (60634920)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 光合成 / ダイナミクス / 膜タンパク質 / X線自由電子レーザー / 高速分子動画 |
Outline of Annual Research Achievements |
光合成細菌の光合成反応中心(RC)は集光アンテナ複合体I(LH1)と超複合体をとっており、光エネルギーを高い効率で吸収して、電子伝達鎖を駆動し酸素非発生型の光合成の初発の反応を開始する。本研究ではLH1-RC超複合体を対象としX線自由電子レーザーを用いて時間分解シリアルフェムト秒結晶構造解析して励起後の構造解析を明らかにすることを目指し、LH1-RC超複合体の良質な微小結晶を作成することを第一の目標としている。 2020年度は時間分解シリアルフェムト秒結晶構造解析に向けた、LH1-RC超複合体の良質な微小結晶を作成する条件を探索した。これまでの研究で1.9-A分解能の大型結晶が得らえているので、この条件の再現性の向上と結晶の小型化を進めた。結晶の品質の再現性は学内のX線源装置と放射光を用いてスクリーニングした。回折分解能は凍結条件の影響を受けやすいことがわかっていたので、沈殿剤の種類と濃度、溶液を交換する方法を検討した。その結果、2-A分解能で回折する結晶を2割程度の頻度で得ることができた。得られた結晶は空間群C2、結晶格子はa=145-A, b=144-A, c=208-A, beta=90.82 deg でこれまでに1.9-A分解能で解析した結晶と同じ空間群であるが、結晶格子は僅かに短くなっていた。シリアルフェムト秒結晶構造解析に向け、結晶のサイズを小さくするために研究代表者らの研究室で取り扱っている光化学系IIの微小結晶作成と同様の方法を試したが、均一なサイズの結晶は得られなかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
回折分解能の良い結晶を得ることのできる条件の再現性が向上した。一方で結晶のサイズを小さくする条件の検討はやや遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでの条件よりも良い結晶を得る頻度は向上したが、シリアルフェムト秒結晶構造解析では大量の結晶サンプルが必要なので引き続き条件の検討を進める必要がある。また結晶のサイズを小さくしても同等の回折分解能が再現性よく得られる条件を見つける必要がある。今後は結晶条件のスクリーニングを行う頻度を増やす。また並行して培養と精製スケールの大型化を進める。
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Research Products
(3 results)
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[Journal Article] Capturing structural changes of the S1 to S2 transition of photosystem II using time-resolved serial femtosecond crystallography2021
Author(s)
H Li, Y Nakajima, T Nomura, M Sugahara, S Yonekura, SK Chan, T Nakane, T Yamane, Y Umena, M Suzuki, T Masuda, T Motomura, H Naitow, Y Matsuura, T Kimura, K Tono, S Owada, Y Joti, R Tanaka, E Nango, F Akita, M Kubo, S Iwata, JR Shen and M Suga
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Journal Title
IUCrJ
Volume: 8
Pages: 431-443
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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