2021 Fiscal Year Annual Research Report
光異性化アミノ酸導入による、リガンド依存性イオンチャネルの光制御化法の開発
Publicly Offered Research
Project Area | Non-equilibrium-state molecular movies and their applications |
Project/Area Number |
20H05449
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Research Institution | National Institute for Physiological Sciences |
Principal Investigator |
下村 拓史 生理学研究所, 分子細胞生理研究領域, 助教 (50635464)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | イオンチャネル / 非天然アミノ酸 / 高速分子動画 / 時分割構造解析 / 電気生理学 |
Outline of Annual Research Achievements |
光異性化非天然アミノ酸(PSAA)を導入することで、標的となるリガンド依存性イオンチャネルに対して、高効率の光感受性を付与することを狙った。PSAAの1種であるphenylalanine-4'-azobenzene (Pab)を、チャネルのリガンド感受性に重要な部位に網羅的に導入し、活性を評価した。スクリーニングの結果、紫外光照射により大きく活性が亢進する導入体が得られ、ポンププローブ光と組み合わせた高速分子動画法により、チャネル開口を捉えることに適した導入体であると期待される。興味深いことに、活性を増大あるいは減弱させる変異体は、疎水性のクラスターを作って近接していた。光感受性を強めるため多重変異体も検討しているが、この単変異への紫外光照射により十分にチャネル開口を促せる可能性がある。光誘導性の開口とリガンド依存性の開口との相同性についての機能解析については現在進行中であるが、同定したPab導入体は、既存の活性化メカニズムから考えて活性化を誘導するのに妥当と推測できる導入部位であり、チャネルの活性化・不活性化を高効率に惹起できると考えている。 こうした機能解析に並行して、大腸菌発現系によるPabタンパク質の発現・精製の検討を行った。タンパク質発現誘導条件や精製条件の最適化を行い、Pab導入体チャネルタンパク質を得ることができた。Pabが正しく導入されているかについては、得られた精製タンパク質に対して簡易な分光学的測定を行い、Pabに合致する吸光ピークが存在することで確認した。以上により、高速分子動画法適用に有望な、光依存的に開口を引き起こすチャネル導入体コンストラクトが得られたと考えている。
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Research Progress Status |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(2 results)