2020 Fiscal Year Annual Research Report
超適応によって脳機能を回復させるための先進的基盤技術開発
Publicly Offered Research
Project Area | Hyper-adaptability for overcoming body-brain dysfunction: Integrated empirical and system theoretical approaches |
Project/Area Number |
20H05488
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Research Institution | Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
正水 芳人 国立研究開発法人理化学研究所, 脳神経科学研究センター, 副チームリーダー (90608530)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | カルシウムイメージング |
Outline of Annual Research Achievements |
超適応とは、既存の神経系では対応しきれない脳障害に対して、潜在的機能を再構成し、新たな行動遂行則を獲得する過程である。本研究の目的は、超適応によって脳機能を回復させるための先進的基盤技術を開発することである。さらにin vivoカルシウムイメージングで、長期間、脳活動を計測することによって、機能回復過程における脳の活動変化を計測し、超適応の神経基盤を解明を目指す。神経細胞が興奮する際には、細胞内のカルシウムイオン濃度が上昇するため、蛍光カルシウムセンサーを神経細胞に遺伝子発現させることによって、神経活動の可視化ができる。さらに観察部位のガラス窓を工夫することによって、長期間、多細胞で同一の神経細胞の活動を観察することが可能となる。本年度は、マイクロ流体デバイスを用いて、神経細胞ファイバーを作製する方法を確立した。具体的には、中心部分に神経細胞等の懸濁液を、周りにアルギン酸ナトリウム水溶液を流し、さらに、凝固剤の塩化カルシウム水溶液を流すことによって、アルギン酸カルシウムゲルでコートされた細胞ファイバーを作製した。さらにげっ歯類のマウスを用いて、頭部固定状態で報酬を伴うレバー引き運動課題の検討を行った。 今後、緑色の蛍光カルシウムセンサーと赤色の蛍光カルシウムセンサーを用いることによって、2色in vivoカルシウムイメージングで、移植した神経細胞ファイバーと脳の活動を同一個体から計測し、これらの系を組み合わせることによって、超適応によって脳機能を回復させるための先進的基盤技術の開発を目指す。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
超適応によって脳機能を回復させるための基盤技術の開発が順調に進展しているため。
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Strategy for Future Research Activity |
脳への神経細胞ファイバーの移植と運動課題の検討。
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