2021 Fiscal Year Annual Research Report
病原菌の鉄獲得プロセスの最上流で機能する膜孔形成毒素の分子機構の活写
Publicly Offered Research
Project Area | Integrated Biometal Science: Research to Explore Dynamics of Metals in Cellular System |
Project/Area Number |
20H05492
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
横山 武司 東北大学, 生命科学研究科, 助教 (20719447)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 膜孔形成毒素 / ヘモリジン / 透過型電子顕微鏡 |
Outline of Annual Research Achievements |
黄色ブドウ球菌は6種類もの多様な膜孔形成毒素タンパク質を有している。一成分で7量体を形成し、ウサギ赤血球選択性を強く示すαヘモリジンと、二成分で8量体を形成し、ウサギ及びヒトの赤血球に選択性を示すγヘモリジンが存在する。膜孔形成の際、Cap及びRimと呼ばれる領域がお互いに会合することで多量体化する。本研究課題では、このCap/Rim領域とStem領域をαヘモリジン及びγヘモリジンとのコンビネーションで組み合わせた変異体を作成し、溶血作用を有する多量体を形成出来るかどうか検証した。興味深いことに、Cap/Rim領域がαヘモリジン、Stem領域がγヘモリジンを形成するLukF由来の配列を有するAF3変異体において、溶血作用を有することが確認された。さらに、Stem領域をLukFのカウンターパートであるHlg2由来の配列に置き換えた変異体AG2においては溶血作用が見られなかった。その結果、本来LukFとHlg2由来のStemが交互に会合することで8量体を形成しているγヘモリジン由来の配列を持つキメラタンパク質においても膜孔を形成出来ることが示唆された。実際の複合体がどのように複合体を形成しているのか確認するため、AF3(機能的変異体)AG2(不活化変異体)それぞれを精製し、透過型電子顕微鏡を用いて負染色像を観察し、単粒子解析を駆使することで、これらの変異体の立体構造解析を行った。構造解析の結果、Cap/Rim領域は7量体を形成するαヘモリジン由来、またStem領域はγヘモリジン由来の配列を有する変異体AF3及びAG2は両方ともCap/Rim領域の性質を有する7量体構造を形成することが明らかになった。これらの結果から、ヘモリジンの膜孔形成機構の一旦を明らかにすることができた。この研究の結果はGhanem et al., FEBS Journal, 2022として論文発表を行った。
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Research Progress Status |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(2 results)