2020 Fiscal Year Annual Research Report
Design of model-based reminiscence communicating various individuals
Publicly Offered Research
Project Area | Studies on intelligent systems for dialogue toward the human-machine symbiotic society |
Project/Area Number |
20H05560
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
森田 純哉 静岡大学, 情報学部, 准教授 (40397443)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 認知アーキテクチャ / ACT-R / 回想法 / 認知モデル |
Outline of Annual Research Achievements |
モデルベース回想法のプロトタイプシステムの開発を進め,多様な個人を対象とした実証実験を実施するための予備実験を実施した.以下,項目ごとに実績の概要を報告する. システム開発:ユーザの記憶のモデルを活用する回想法支援システム開発を進めた.本システムはユーザが個人的に有する写真を用いた記憶のモデルを構築する.構築された記憶のモデルに対し,ユーザの感情状態に応じたパラメータ調整を行う.2020年度はオンライン実験が可能な形に,本システムを改良した.ビデオチャットツールであるZoomと連携することで,実験参加者に記憶のモデルの出力を提示し,そのフィードバックとなる主観評価や音声信号などを受け取る. 予備実験:上記システムを用いた予備実験を実施した.クラウドソーシングプラットフォーム上で募集された24名を分析対象とした.参加者から預けられた個人写真を認知アーキテクチャACT-Rに搭載し,写真を系列的に繋げるスライドショーを構築した.スライドショー閲覧中,ユーザは画面上のスライドバーを操作することで,自身の気分の状態をリアルタイムに評定した.結果,ユーザからのフィードバックによってパラメータを調整するモデルの出力をユーザに提示することで,ユーザのメンタルヘルスに関わる指標が改善することが示された. 音声インタフェースの開発状況:上記の実験において,実験参加者は写真を見て思いついたことを逐次発話した.その発話データから,記憶モデルのパラメータを抽出することを試みている.現在までのところ,発話データに含まれる単語の感情価が,スライドバーによる気分の評定と相関することが示されている.今後,発話データをリアルタイムに処理し,気分評定によるパラメータ調整を代替するインタフェースを構築する.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2020年度はクラウドソーシング実験を実施し,本研究計画の実行可能性を確かめることができた.また,予備実験のデータを分析することで,実装を予定している音声インタフェースの有効性を示す結果も得られている.
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Strategy for Future Research Activity |
発話から写真スライドショー閲覧中の感情状態を抽出し,記憶モデルのパラメータに連結する音声インタフェースの実装を進める.実装された音声インタフェースを備えたシステムを利用し,より大規模な参加者に対するオンライン実験を進める.その際,自閉傾向などの測定を合わせておこない,個人の特性とスライドショーに対する評価の関連を検討する.
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