2021 Fiscal Year Annual Research Report
ポライトネス理論に基づく親和性の高い対話システムの開発-自然会話コーパスから-
Publicly Offered Research
Project Area | Studies on intelligent systems for dialogue toward the human-machine symbiotic society |
Project/Area Number |
20H05572
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Research Institution | Tokyo Polytechnic University |
Principal Investigator |
片上 大輔 東京工芸大学, 工学部, 教授 (90345372)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | ポライトネス理論 / 対話システム / BTSJ自然言語コーパス / 言語的配慮 / 比較文化調査 |
Outline of Annual Research Achievements |
2021年度は,(1) 話者属性に応じた配慮を行う対話モデルの構築,(2) 話者属性の推定に基づく知的対話システム構築,(3)人工物と人の親和性に関する比較文化調査の,3つの計画を順次行う予定で進めた. 2021年1月までに、対話システムの言語的配慮のモデル化、コーパスデータからの機械学習モデルの検討、異文化比較調査実験準備を行い、2021年3月までに、異文化比較調査実験を行う予定であったが,新型コロナウイルス感染拡大のため,緊急事態宣言が発令され,研究協力者とのやりとりや実験準備・実験等が困難となった.そのため補助事業の繰越制度を利用し,遅れた分の実験等に関しては,感染状況が落ち着いてから実施できるように準備を行った.異文化比較調査実験においては,まず日本とアメリカにおける2か国にて実験を行い,その成果の発表を行うことができた.その後,問題点の改善と整合性を得るための実験計画の見直しを行い,日本,アメリカ,中国,フランス,オーストラリア,イギリスを加えた大規模な実験計画を作成し,延長した2022年度にこれら6カ国において,調査実験を行い,データを収集し分析・発表まで行う事ができた. 本研究の成果として,会話エージェントが言語的配慮(ポライトネス)を自律的に制御する手法を提案し実装した.ポライトネス理論に基づき,ユーザの属性情報(年齢)を利用し,ユーザとの社会的関係を考慮したポライトネス制御をエージェントが行うことで,円滑なコミュニケーションを実装することができた.また,人間関係における心理的距離/社会的地位の差/会話場面の3つの要因に基づいて,どのようにポライトネスが制御されるかを検証した実験結果が得られた.この成果については,人工知能学会全国大会国際セッションの選抜論文として選抜され,Springerにポストプロシーディングスとして掲載された.
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Research Progress Status |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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