2021 Fiscal Year Annual Research Report
人―ロボット共生社会に向けたジェンダー・ロボット社会倫理学の創造
Publicly Offered Research
Project Area | Studies on intelligent systems for dialogue toward the human-machine symbiotic society |
Project/Area Number |
20H05573
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Research Institution | Ryukoku University |
Principal Investigator |
野村 竜也 龍谷大学, 先端理工学部, 教授 (30330343)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | ロボット / ジェンダー / ステレオタイプ / 社会的影響 |
Outline of Annual Research Achievements |
本課題の目的は、ロボットに付与される性別と期待されるタスクや役割との関係を明らかにした上で、特定の性ステレオタイプのロボット受容への関与とステレオタイプの再構築およびそれらがもたらす社会での性別不平等状況の維持の可能性を検討することにある。 2020年度は、複数回にわたるオンラインでの質問紙調査に基づき、(1)現存のロボットに対する人々の認識において性差が存在するか、(2)どのようなタスク・役割においてロボットに性別付与が求められるか、またそれに対して元々人が持っている性差観がどのように影響するかについて分析を行った。結果として、ロボットに求められるタスクや役割によって、男女によってロボットに求める容姿の性別が異なる傾向が示唆された。また、ロボットの容姿の性別期待に対して個人の性差観(古典的性差の容認の度合等)が影響を与えること、その影響の仕方が回答者の業態によって異なることが示唆された。 2021年度は、個人の持つ性差観とロボットに対する否定的態度との関連についてのオンライン質問紙調査を行った。全体として性差観と対ロボット否定的態度との間にある程度の相関が認められたが、年代によって相関の強さが異なることが示唆された。また、ロボットに期待される性別容姿とロボットが担う役割との関連の探索を目的として、介護・看護を行うロボットに焦点化する形でオンライン質問紙調査を行った。結果として、介護・看護に携わる回答者群とそうでない回答者群とで異なる傾向(介護・看護非関係群では女性のほうが男性的容姿を選択しない傾向が強い)が見出され、介護・看護の担当者が現場において特定の性別容姿を持つロボットを導入した場合、それが介護・看護を受ける側のロボットの性別容姿への期待と合致しない場合が起こりうることが示唆された。
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Research Progress Status |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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