2009 Fiscal Year Annual Research Report
窒化物半導体混晶のバルク準位評価とナノ構造表面制御
Publicly Offered Research
Project Area | Optoelectronics Frontier by Nitride Semiconductor -Ultimate Utilization of Nitride Semiconductor Material Potential- |
Project/Area Number |
21016001
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
橋詰 保 Hokkaido University, 量子集積エレクトロニクス研究センター, 教授 (80149898)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 威友 北海道大学, 量子集積エレクトロニクス研究センター, 准教授 (50343009)
古賀 裕明 北海道大学, 量子集積エレクトロニクス研究センター, 助教 (80519413)
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Keywords | AlGaN / AlInN / DLTS / 深い準位 / 表面準位 / 表面フェルミ準位 / バンド不連続量 |
Research Abstract |
AlGaNおよびAlInGaNのバルク欠陥準位と表面・端面における表面電子準位を系統的に評価し、その理解を基盤として、短波長光学素子の高効率化・動作安定化のための電子準位制御法を構築することを目的として研究を展開した。本年度の主な成果を以下にまとめる。 1)減圧有機金属気相法により成長したn-AlGaN(膜厚:1μm、Al組成:25、37、60%)に長時間測定窓を設定したDLTS法と光容量法を適用し、深い電子準位の検出を試みた。その結果、伝導帯下端より1eV以上のエネルギーを持つ電子準位が検出され、Al組成の増加に従い準位の深さが増大することが明らかになった。検出された準位の密度は1~3x^<10>16cm^<-3>と比較的高密度であった。 2)広いAl組成(0~91%)のAlGaNの表面ポテンシャルを、X線光電子分光(XPS)により詳細に評価した。Al組成の増加に従って表面フェルミ準位は禁制帯中央付近に位置することが明らかとなり、高いAl組成のAlGaNの不純物ドーピングおよびオーミック接合形成機構と関連性があることが示唆された。 3)減圧有機金属気相法により成長したAlInN/GaN構造をXPS法を適用し、化学結合状態とバンド不連続量を評価した。伝導帯バンド不連続量が約0.9eVであることを実験的に初めて明らかにし、この大きな不連続量がAlInN/GaN界面での高い2次元電子密度の起源であることを実証した。 4)Mg-doped GaNの深い電子準位をフォトルミネセンス法により評価した。深い準位のエネルギーはMgドープ量に大きく依存し、1000℃以上の高温熱処理により、欠陥構造の遷移が変換が生じることを明らかにした。
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Research Products
(22 results)