2009 Fiscal Year Annual Research Report
局在プラズモン共鳴を用いた有機-無機ハイブリッドナノ光デバイスの作製
Publicly Offered Research
Project Area | Strong Photons-Molecules Coupling Fields for Chemical Reactions |
Project/Area Number |
21020013
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Research Institution | National Institute for Materials Science |
Principal Investigator |
瀬川 浩代 National Institute for Materials Science, ナノスケール物質萌芽ラボ, 主任研究員 (90325697)
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Keywords | 局在表面プラズモン / 干渉 / ナノ加工 / 有機-無機ハテブリッド材料 / 二光子吸収反応 |
Research Abstract |
近接場光としてナノメートルサイズの金属表面で誘起される局在表面プラズモンは光電場とプラズモンがカップリングすることによって非常に強い電場を形成する。このように金属のナノパターン表面に形成された局在プラズモン共鳴を利用すると、ハロゲンランプを光源に用いた場合にも二光子吸収が起こりレジストの微細パターンを形成することが可能であることが報告されている。本研究では、このような局在プラズモン共鳴により誘起される光増強電場を利用した有機-無機ハイブリッド材料のナノメートルサイズのパターニング技術の確立を目指し、得られたナノ構造と光の相互作用を利用したデバイスの作製を目的としている。 これまでに局在プラズモン共鳴を用いた有機-無機ハイブリッドの材料の加工性に関しての検討を進めてきた。これまでTiO_2系ハイブリッド材料及びSIO_2-TiO_2系ハイブリッド材料についてのナノ加工可能性に関して検討したところ、波長約800nmのフェムト秒レーザーを光源とした露光によつて、金のナノパターン近傍にナノメートルサイズのハイブリッド材料が形成されることが明らかになった。これらのハイブリッド材料は300~400nm近傍に吸収を有しており、金のナノパターンに起因するプラズモン共鳴をエネルギー源として二光子吸収反応によってキレート環の分解や、C=C結合の重合が起こったものと考えられる。 さらに、これらの材料に対して、金属表面に生じるプラズモンの干渉を利用したダイレクトナノリソグラフィを試みた。現在のところ、約100nm程度の幅のスリット近傍で増強された光を用いて加工ができることを明らかにした。
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Research Products
(9 results)