2009 Fiscal Year Annual Research Report
多重励起子生成と表面プラズモン効果による光励起キャリアダイナミクスと光電変換特性
Publicly Offered Research
Project Area | Strong Photons-Molecules Coupling Fields for Chemical Reactions |
Project/Area Number |
21020014
|
Research Institution | The University of Electro-Communications |
Principal Investigator |
豊田 太郎 The University of Electro-Communications, 電気通信学部, 教授 (40217576)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
沈 青 電気通信大学, 電気通信学部, 助教 (50282926)
|
Keywords | 半導体量子ドット / 金属量子ドット / 多重励起子生成 / プラズモン効果 / 過渡応答特性 |
Research Abstract |
研究の第一歩として、(1)エタノール中に分散したAu量子ドット(quantum dots : QDs)(平均粒径:約20nm)と(2)ナノ構造TiO_2薄膜に吸着したAu QDs(平均粒径:約20nm)を対象として、その光音響分光法による光吸収スペクトルと、過渡回折格子法による光励起キャリアのダイナミクスについて検討を行った。エタノール中に分散したAu QDsとTiO_2薄膜に吸着したAu QDs共に、530nm付近に表面プラズモン共鳴による光吸収ピークが確認された。光励起キャリアの応答はそれぞれ2つの緩和成分が観測され、それぞれの緩和時間はAu量子ドットの形状と、媒体(エタノール中分散、ナノ構造TiO_2薄膜に吸着)により顕著に変化することを見出した。2つの緩和成分は電子・フォノン相互作用とフォノン・フォノン相互作用に基づくと考えられる。 上記光電極系の光電流-電圧特性評価から、CdSe QDsの平均粒径の増加と共に短絡電流が増加し、その結果光電変換効率の上昇が見られた。光電変換効率の値はAu QDsの吸着によって絶対値は減少したが、上昇率は1.7倍大きかった。一方電気化学インピーダンス測定から、Au QDsを吸着した系では光電極の並列抵抗が減少し、逆に直列抵抗が増加することが見出された。さらに上記光電極系の光励起キャリアの緩和特性から、Au QDsを吸着した系ではCdSe Qdsの正孔・電子の緩和時間は無吸着系に比べ7倍程長くなることがわかった。
|
Research Products
(20 results)