2009 Fiscal Year Annual Research Report
プラズモン増強電場による希土類ナノ結晶の光磁気効果の影響に関する研究
Publicly Offered Research
Project Area | Strong Photons-Molecules Coupling Fields for Chemical Reactions |
Project/Area Number |
21020023
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Research Institution | Nara Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
長谷川 靖哉 Nara Institute of Science and Technology, 物質創成科学研究科, 准教授 (80324797)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
河合 壯 奈良先端科学技術大学院大学, 物質創成科学研究科, 教授 (40221197)
中嶋 琢也 奈良先端科学技術大学院大学, 物質創成科学研究科, 助教 (70379543)
湯浅 順平 奈良先端科学技術大学院大学, 物質創成科学研究科, 助教 (00508054)
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Keywords | プラズモン / 金 / ユーロピウム / ナノ結晶 / 光磁気 / 希土類 / 電場 / スピン |
Research Abstract |
我々はファラデー効果に理想的な物質として希土類ナノ結晶EuX(ユーロピウムカルコゲナイド:X=O, S, Se)の合成および光のファラデー効果(磁場中で偏光が回転する効果)に関する研究を世界に先駆けて行っている[1-3]。このEuXナノ結晶のファラデー効果増大を行うため、表面プラズモンによる電場増強に着目した。金ナノ粒子の表面プラズモンによる電場増強をEuXに導くことで、EuXの光学遷移に伴う誘電率やスピン偏極率が大きく変化し、ファラデー効果増大が期待できる。本研究では金ナノ粒子によるEuXのファラデー効果増強を目的として、EuSとAuがハイブリッドとなった新しいナノ粒子合成を検討した。 EuSの原料となるEu(III)錯体とAu錯体をナノ結晶合成時に混合することで、クローバー型のナノ粒子合成に成功した。さらに、EDXおよびXRD測定から、この粒子はEuSとAuがハイブリッド化した新規なナノ粒子であることがわかった。現在は原料であるEu(III)錯体とAu錯体の混合比を変化させて合成条件の確立を行っている。また、このAuの影響により吸収バンドが可視光領域に現れることがわかった。 今後は、EuS-Auナノ結晶の合成条件を確立する。次に、得られたEuS-Auナノ結晶のファラデー効果を測定し、プラズモン増強電場によるEuSの光磁気特性効果について検討を行う。
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