2009 Fiscal Year Annual Research Report
透明無機固体材料の光改質・加工の光-分子強結合場による増強
Publicly Offered Research
Project Area | Strong Photons-Molecules Coupling Fields for Chemical Reactions |
Project/Area Number |
21020025
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
橋本 修一 The University of Tokushima, 徳島大学・大学院・ソシオテクノサイエンス研究部, 教授 (70208445)
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Keywords | プラズモン / 金ナノ粒子 / ガラス / エッチング / レーザー加工 |
Research Abstract |
金ナノ粒子のプラズモン励起による高効率の加工をめざして、研究をおこなった。昨年度の検討で、金ナノ粒子修飾基板への532nm,ナノ秒YAGレーザーの照射により、照射数の増加とともにガラス表面にnano craterの生成とサイズの増大が見られることが分かった。そこで、この生成メカニズムを明らかにするため、単一パルス照射、分光測定、化学エッチングなどの実験を行った。 約50nmの金ナノ粒子で修飾し、単一パルス光(360mJ・cm^<-2>・pulse^<-1>)を照射したガラス基板の電子顕微鏡写真を観察した。金修飾基板への照射によって、ナノ粒子が分裂し、表面に高数密度に分散する。この照射部から金ナノ粒子を除去したところ、表面に多くの孔が生成している様子が観察された。この孔の平均径は8nmであり、単一パルスのレーザー照射によって10nm以下の極めて微細なナノ孔をガラス表面に形成できることが確認された。照射密度とナノ孔の数密度の関係について検討したところ、ナノ孔数は照射密度が180-200mJ・cm^<-2>・pulse^<-1>をしきい値として急激に増加することが明らかとなった。金ナノ粒子のプラズモンバンド励起によって、ガラスのブレークダウンしきい値より2桁低いフルエンスで表面加工ができることは注目に値する。 現在のところ、nano craterの位置制御性はよくないので、制御性の向上をおこなう必要がある。そのため、水中での照射を行うなどして、しきいフルエンスを更に下げることに取り組む。
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Research Products
(11 results)