2009 Fiscal Year Annual Research Report
光により形態変化するファイバー
Publicly Offered Research
Project Area | New Horizons of Photochromism: Customized Molecular Design and Novel Applications |
Project/Area Number |
21021026
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Research Institution | University of Hyogo |
Principal Investigator |
川月 喜弘 University of Hyogo, 兵庫県立大学工学研究科, 教授 (60271201)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
深江 亮平 兵庫県立大学, 環境人間学部, 教授 (90165241)
近藤 瑞穂 兵庫県立大学, 工学研究科, 助教 (70447564)
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Keywords | 高分子構造・物性 / 高分子合成 / 光物性 |
Research Abstract |
ポリメチルメタクリレートを高分子骨格とするアントラセン高分子ファイバーを作製し,光応答性について検討した。波長365nmの紫外光を照射するとファイバーは光源方向に向かって屈曲し,照射を中断しても屈曲した形状を保持することがわかった。また,種々の温度において同様の実験を行ったところ,温度が上昇するに伴ってファイバーは同じ露光量でも大きく屈曲した。そこで,変形量の小さい低温においてファイバーに紫外光を照射したのち,ファイバーを加熱したところ,ファイバーは紫外光を照射した部分のみが屈曲した。これにより,加熱時におけるファイバーの形状に自在に制御できることがわかった。 光による変形を熱機械分析および動的粘弾性計測を用いて詳細に分析した。その結果,ファイバーの変形はすばやい変形とゆっくりとした変形の二種類の変形から構成されていることがわかった。また,速い変形については原子間力顕微鏡観察により変形を直接測定できた。 続いて,側鎖にアルキル基を導入することにより柔軟性を向上させ,光変形におけるガラス転移温度の影響を検討した。いずれの材料においても速い変形と遅い変形が確認された。また,アルキル基の含有量が増大するにつれて速い応答は大きくなり,遅い応答が小さくなることが明らかとなった
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Research Products
(37 results)