2009 Fiscal Year Annual Research Report
エレクトロスピニング法による光応答性ナノファイバーの開発と光メカニカル機能の創出
Publicly Offered Research
Project Area | New Horizons of Photochromism: Customized Molecular Design and Novel Applications |
Project/Area Number |
21021032
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Research Institution | Kanagawa Academy of Science and Technology |
Principal Investigator |
中田 一弥 Kanagawa Academy of Science and Technology, 重点研究室光触媒グループ, 研究員 (70514115)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤嶋 昭 財団法人神奈川科学技術アカデミー, 重点研究室, 理事長兼室長 (30078307)
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Keywords | フォトクロミズム / 光変形挙動 / ファイバー / エレクトロスピニング |
Research Abstract |
本研究では、光応答性を示すアゾ液晶ポリマーに着目し、エレクトロスピニング法によりアゾ液晶ポリマーからなるナノファイバーを合成し、その光変形挙動を検討するとともに、光応答性スマートメンブランとして応用することを目的とする。本年度は(1)アゾベンゼン誘導体を含む光応答性ファイバーの合成、(2)(1)のファイバーの光メカニカル機能の評価について行った。 (1)については、アゾベンゼンおよび4-(4-ブチルフェニルアゾ)フェノールを含むポリスチレンファイバーをエレクトロスピニング法によって作製した。同様に上記のアゾベンゼン誘導体を含むポリビニルピロリドンファイバーについても作製を行った。構造の確認はSEMによって行った。作製したファイバーはいずれも数マイクロメートルの直径をもち、均一な表面を有していた。(2)については、(1)で作製したファイバーに365nmの波長をもつ紫外線をUV-LEDを用いて照射した。その結果、ポリスチレンファイバーはいずれも光照射に対して変形する挙動を示した。また、4-(4-ブチルフェニルアゾ)フェノールを用いた場合のほうが、より変形した。一方、ポリビニルピロリドンファイバーでは、光照射を行っても変形挙動は見られなかった。光変形挙動の有無は、ポリマー内にある自由体積の大きさなどの要因の違いがアゾベンゼン誘導体の異性化に影響を与えていることに由来すると結論した。
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Research Products
(4 results)