2009 Fiscal Year Annual Research Report
マイナス鎖RNAウイルスのゲノム複製を制御する宿主細胞因子の機能解析
Publicly Offered Research
Project Area | Matrix of Infection Phenomena |
Project/Area Number |
21022006
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
竹内 薫 University of Tsukuba, 大学院・人間総合科学研究科, 准教授 (00192162)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
永田 恭介 筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 教授 (40180492)
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Keywords | ウイルス / 宿主因子 / 分子生物学 / ゲノム複製 / 転写 / RNAポリメラーゼ / インフルエンザウイルス / パラミクソウイルス |
Research Abstract |
本研究の目的は、マイナス鎖RNAウイルス(インフルエンザウイルスや麻疹ウイルスなど)のゲノム複製と転写に関わる宿主因子を同定し、それらの機能を明らかにすることである。私たちが開発したインフルエンザウイルスのゲノム複製と転写を再現出来る試験管内系を用い、生化学的手法を駆使して宿主因子の探索と機能解析を進めた。その結果、非感染HeLa細胞核抽出液よりウイルスゲノム複製反応を促進する宿主因子IREF(Influenza virus Replication Factor)-1/MCM(Minichromosome maintenance)複合体を同定した。インフルエンザウイルスvRNP複合体のみでは、ウイルスポリメラーゼは開始反応から伸長反応へ移行できなかったが、IREF-1/MCM複合体を添加することによってウイルスポリメラーゼはprocessiveなRNA合成反応を行なうことができ、全長のウイルスゲノムRNAが複製された。ウイルスゲノム非結合性のNPタンパク質は、MCMと相加的にウイルスゲノム複製を促進することを見出した。現在、MCMおよびウイルスゲノム非結合性のNPタンパク質によるウイルスゲノム複製促進活性について解析を進めている。さらに、系統的な宿主因子の同定を目指して、遺伝学的な解析が可能な酵母を用いてでインフルエンザウイルスのゲノム複製が再現出来る系を確立した。この系を用いて、インフルエンザウイルスRNA合成活性を促進する宿主因子hPrp18を新たに同定した。現在、hPrp18のインフルエンザウイルスRNA合成活性促進のメカニズムを解析している。麻疹ウイルス、ムンプスウイルスに関しては、それぞれ、Vero細胞とニワトリ線維芽細胞、ヒト神経細胞への馴化に重要なエンベロープタンパク質のアミノ酸変異を同定することが出来た。
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Research Products
(28 results)