2009 Fiscal Year Annual Research Report
HIV-1宿主域の分子基盤に関する基礎研究
Publicly Offered Research
Project Area | Matrix of Infection Phenomena |
Project/Area Number |
21022033
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
足立 昭夫 The University of Tokushima, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 教授 (90127043)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野間口 雅子 徳島大学, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 准教授 (80452647)
三宅 在子 徳島大学, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 助教 (20548622)
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Keywords | ウイルス / HIV-1 / 宿主域 / Gag / Vif / Env / Pol |
Research Abstract |
サル細胞での複製・増殖に適化したHIV-1クローンを解析し、要約以下の成果を得た。ウイルス蛋白質の機能・構造解析に基づくゲノムの遺伝子工学的改変とサル細胞内複製過程で生ずる適応変異のゲノムへの導入とを適宜組合わせ、カニクイザルおよびアカゲザル由来細胞株においてSIVmac239に比肩できる増殖能を示すMN4Rh-3(X4ウイルス)とMN5Rh-3(R5ウイルス)の構築に成功した。これらのクローンでは、Gag-CA(三箇所の小領域)とVif(全体)をコードするゲノム領域が試験管内で改変され、さらに、サル細胞で高頻度に生じるPol-IN(C末端領域)とEnv-SUの適応変異が導入されている。これらのEnv-SU適応変異はウイルスエントリー効率を顕著に増強させるが、構造解析の結果はこの観察と極めて良く一致する。IN適応変異は極めて狭い領域に集中して起こっており、その効果について現在詳しく解析中である。 MN4Rh-3はカニクイザルPBMCで効率良く増殖したが、アカゲザルPBMCではほとんど増殖しなかった。MN4Rh-3はカニクイザルTRIM5αの抗ウイルス作用を回避しているが、アカゲザルTRIM5αを抑制することができないので、これが原因と考えられる。アカゲザルに適化するためにはGag-CAの更なる改変が必要であろう。MN4Rh-3よりサル細胞での増殖能が格段に劣るウイルスクローン(MN4-5S)であってもカニクイザル個体に持続感染するので、MN4Rh-3の個体内複製効率や病原性が注目され、現在、感染実験が進行中である。
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Research Products
(10 results)