2009 Fiscal Year Annual Research Report
膵炎発症とオートファジー-Spink3によるオートファジーの制御機構
Publicly Offered Research
Project Area | Proteolysis in the Regulation of Biological Processes |
Project/Area Number |
21025026
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
大村谷 昌樹 Kumamoto University, 大学院・先導機構, 特任助教 (60398229)
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Keywords | Autophagy / mTOR / SPINK1 / EGFR |
Research Abstract |
Serine protease inhibitor Kazal type 1 (SPINK 1)蛋白が,(1)細胞増殖活性をもつのか,(2)EGFRに結合し,活性化するのか,(3)細胞内シグナル伝達経路を活性化するのか,を4種類の膵癌細胞株とNIH3T3 fibroblastを用いて検証した。SPINK1を培養上清中に添加するとすべての細胞株でEGFと同程度に細胞増殖を示した。次に免疫沈降法と水晶体マイクロバランス法によりSPINK1とEGFRの結合確認実験を行い,SPINK1がEGFRと特異的に結合することを確認した。さらにSPINK1がEGFRをリン酸化するかを調べた。AsPC-1細胞株とMIAPaCa-2細胞株ではEGFあるいはSPINK1刺激により,EGFRのリン酸化,またその下流のSTAT経路、AKT-mTOR経路、ERK1/2経路の細胞増殖に関わるカスケードの活性化を確認することができ,mTORの活性化も確認することができた。つまりSPINK1はEGFRをリン酸化し,PI3K-AKT-mTOR経路を活性化することが確認できた。 In vivoにおいてSpink3がEGFR-PI3K-Akt-mTOR経路を介してオートファジーを制御していることを証明するため,(1)EGFR,(2)Raptorのconditional knockout miceを樹立しているが、今年度、膵臓腺房細胞でCre蛋白を発現するマウスを樹立した。 膵腺房細胞で発現する遺伝子にSpink3 (SPINK1のマウスホモログ)を選択し,Cre-loxシステムを用いて,Spink3プロモーター支配下にCre蛋白を置換した(Spink3-Creマウス)。Spink3-CreマウスとROSA26Rマウスを交配し,X-gal染色を行い、膵臓では腺房細胞でβ-galactosidase活性が確認されたが,内分泌細胞,膵管細胞では確認されなかった。
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Research Products
(16 results)