2009 Fiscal Year Annual Research Report
リソゾーム蓄積症の病態形成にオートファジーが果たす役割について
Publicly Offered Research
Project Area | Proteolysis in the Regulation of Biological Processes |
Project/Area Number |
21025030
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
小池 正人 Juntendo University, 医学部, 准教授 (80347210)
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Keywords | リソソーム / カテプシンD / オートファジー / リソソーム蓄積症 / セロイドリポフスチン蓄積症 / 二次元電気泳動 |
Research Abstract |
神経性セロイドリポフスチン蓄積症のモデルマウスであるカテプシンD欠損マウスとその対照群のマウスとの間でその量が変化するタンパク質の同定を試みた。カテプシンD欠損マウスは生後25日を過ぎると死に至る。その直前の生後23日齢のカテプシンD欠損マウスとその対照群のマウスより脳組織を採取した。これを用いて順天堂大学大学院研究基盤センター生体分子研究部門において二次元電気泳動を行い差異を比較したところ、カテプシンD欠損マウスにおいて増加しているスポットが数カ所確認された。その主なものについて質量分析法により同定を試みたところ、26S proteasome,non-ATPase subunit 14、apolipoprotein E、peroxiredoxin 6が同定された。現在これらのタンパクの分布について詳細に検討している。カテプシンD欠損マウスの神経組織の細胞質には、ユビキチン強陽性の顆粒が多数認められる。ユビキチンは、カテプシンD欠損マウス脳の可溶性および不溶性の画分双方で増加していることが明らかとなった。実際、二次元電気泳動用のサンプルを作成する過程でもカテプシンD欠損マウス由来のサンプルでは、不溶性の画分が非常に多いことが明らかとなった。本年度は、可溶性画分の比較を用いて二次元電気泳動行った。今後、不溶性画分をも可溶化させた上で比較することを検討している。また、カテプシンD欠損マウスの終末期ではミクログリアの活性化が顕著であり、炎症性の変化も大きい。 そのためより早い段階の組織を用いて二次元電気泳動で比較することもあわせて検討している。
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Research Products
(20 results)