2010 Fiscal Year Annual Research Report
概日リズムの光センサー・メラノプシンの2つのサブタイプと機能シフト
Publicly Offered Research
Project Area | Molecular interaction and modal shift of cellular sensors |
Project/Area Number |
21026024
|
Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
寺北 明久 大阪市立大学, 大学院・理学研究科, 教授 (30212062)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小柳 光正 大阪市立大学, 大学院・理学研究科, 准教授 (30379276)
|
Keywords | メラノプシン / ロドプシン類 / 光センサー / Gタンパク質 |
Research Abstract |
(1)2つのメラノプシンのちがいを生み出す分子基盤の解析 トラフグは、2種類のメラノプシングループ(AとB)にそれぞれ2種類ずつを持つ。Bグループに属するメラノプシン4はGqのみを活性化するのに対して、Aグループのメラノプシン2は、Gqに加えてGiを活性化することを既に明らかにしていた。本年度はキメラ変異体を作製して、Giの活性化能をもたらす重要な部位を解析した。解析の結果、ヘリックス5~7を含む領域、特にヘリックス5と6とその間のループ(ループ3)がGiの活性化に重要であることを見出した。特に、ループ3のみの置換ではメラノプシン4のGi活性化能が増加しなかったことから、ヘリックス5と6を含む領域の構造変化も、Gi活性化に重要であることが示唆された。 (2)トランスジェニックゼブラフィッシュの作製と解析 メラノプシン2の上流配列制御下でGFP(メラノプシン2)を発現するトランスジェニック(Tg)ゼブラフィッシュの網膜からGFPを標識としてメラノプシン発現細胞(水平細胞)を競るソーターにより分画することに成功した。分画細胞をRT-PCRで解析した結果、メラノプシン2のmRNAとGiα1のmRNAを検出できた。すなわち、メラノプシン2は水平細胞において、Giを活性化していることが示唆された。また、Giが関わるシグナル伝達系で機能する分子として、PKAやコネクシンのmRNAも検出された。すなわち、ドーパミン依存的なギャップ結合の開閉をメラプシンからの光情報が制御している可能性が考えられた。
|