2009 Fiscal Year Annual Research Report
アシドーシスのセンサーとしてのTASKチャネル
Publicly Offered Research
Project Area | Molecular interaction and modal shift of cellular sensors |
Project/Area Number |
21026029
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Research Institution | University of Occupational and Environmental Health, Japan |
Principal Investigator |
井上 真澄 University of Occupational and Environmental Health, Japan, 医学部, 教授 (40223276)
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Keywords | 副腎髄質細胞 / PC12細胞 / NGF / TASKチャネル / Clathrin / endocytosis / Caveolin / GFP |
Research Abstract |
筋疲労からの回復には、副腎髄質(AM)細胞がTASK1チャネルを介して運動によるアシドーシスを感知し、アドレナリンを分泌することが重要である。TASK1チャネルはこのAM細胞の内分泌機能にとって不可欠な膜蛋白と考えられる。本申請ではTASK1チャネルの膜発現の調節機序に関して検討した。実験にはラットAM細胞由来のPC12細胞を用いた。PC12細胞もTASK1チャネルを細胞膜に発現していた。PC12細胞にTASK1-GFPをLipofectAMINE法を用いて発現させると、GFP蛍光は細胞膜に限局した。PC12細胞にnerve growth factor(NGF)を投与すると、このGFP蛍光は分の単位で細胞質に移行した。同様の結果は内因性のTASK1チャネルについても得られた。一方、強制発現させたTASK3-GFPはNGF処理により細胞膜から細胞質への移行は起こらなかった。NGFによるTASK1-GFPのendocytosisは、clathrin依存性endocytosisをブロックするChlorpromazineにより抑制されたが、Caveolin依存性endocytosisをブロックするM-β-CDでは抑制されなかった。Clathrin系によるendocytosisには、dileucineモチーフとtyrosineモチーフが関与する。TASK1蛋白には両モチーフが複数存在するが、TASK3蛋白には両方とも存在しない。そこでsite-directed mutagenesis法により、それぞれのモチーフに変異を導入して、その影響を調べた。tyrosineモチーフのY340やY317の変異ではそれほど影響は見られなかったが、dileucineモチーフのL263の変異ではNGF刺激によるendocytosisが抑制された。.
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