2009 Fiscal Year Annual Research Report
ErbB受容体システムによる細胞外情報の検出と統合
Publicly Offered Research
Project Area | Molecular interaction and modal shift of cellular sensors |
Project/Area Number |
21026031
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
佐甲 靖志 The Institute of Physical and Chemical Research, 佐甲細胞情報研究室, 主任研究員 (20215700)
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Keywords | ErbB受容体 / 細胞内情報処理 / 細胞分化 / 細胞増殖 / リン酸化 / 1分子計測 / FCS |
Research Abstract |
哺乳類細胞の細胞膜受容体ErbB family(ErbBl~B4)とSH2, PTB蛋白質群(effector)の作る分子ネットワークが、蛋白質問の動的な相互作用を利用して、状況依存的に異なる情報を出力する機構を、生細胞での1分子可視化計測等と数理モデルによって解析することを目標として、以下の研究を行った。 1. EGF, NRGとErbBファミリーの結合反応計測:蛍光色素で標識したリガンド(EGFおよびNRG)とErbB familyの結合反応とリガンド/ErbB複合体の2量体化を、MCF-7細胞表面で1分子可視化計測し、反応キネティクスモデルを構築した。ErbB 2量体の構造変化による情報処理過程が予想された。 2. ErbBの活性化とエフェクター分子動態の計測:GFP標識したエフェクター分子(Grb2, Shc, PLC_γ, PI3K等)をMCF-7に個々発現させ、細胞内の分子動態をFCS(蛍光相関スペクトル)で計測した。EGF, NGF依存的な分子動態変化が計測された。リガンド種に依存して動態変化の様子が異なるエフェクターが存在することが明らかになった。 3. ErbBとエフェクター、エフェクター間の相互作用計測:GFPとTagRFPで標識された2種のリガンド、ErbB familyおよびエフェクター間の相互作用を、FCCS(蛍光相互相関スペクトル)で定量する方法を開発した。PI3K等では同一エフェクター分子に対する相互作用は、リガンド、ErbBの種依存的に異なり、生化学的に解析したエフェクターの活性化と相互作用量に正の相関があることが示された。
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