2009 Fiscal Year Annual Research Report
茎頂分裂組織のサイズ調節に関わるCLVシグナル伝達系の解析
Publicly Offered Research
Project Area | Plant regulatory systems that control developmental interactions between meristems and lateral organs |
Project/Area Number |
21027006
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
澤 進一郎 The University of Tokyo, 大学院・理学系研究科, 准教授 (00315748)
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Keywords | 分裂組織 / CLV3 / SOL2 / 受容体キナーゼ |
Research Abstract |
1; CLV3ペプチドを用いたエンハンサースクリーニングにより、clv2表現型を促進する突然変異を持つ個体を約20単離し、5つの遺伝子座を同定した。さらに、次世代シーケンサーを用いて、突然変異体の全ゲノムを読むことによる、突然変異の原因遺伝子単離法の開発を行った。現在、一度に8つの植物ゲノム(シロイヌナズナ)を読むことに成功しており、今後、順遺伝学を用いた解析がより一層加速することが期待される。この方法では、バーコード配列を用い、各植物固体ゲノムに、各固体特有のバーコード配列を連結し、数種類のゲノムを混合し、一度にシーケンスを行う物である。シーケンス後、バーコード配列を参照し、ソートすることで、複数のゲノム配列を再構築する物である。この方法により、安価に、より迅速にゲノムシーケンスを行うことが可能となった。シーケンス後のゲノム再構築において、既存のソフトでは、突然変異を発見できない例が多かったため、新たなソフトの開発も行った。そのソフトを使うことで、全ての候補原因遺伝子を推定することが可能となった。この手法は、全ての生物に応用可能であり、今後、様々な研究者との共同研究も期待される。 2; 根端分裂組織の構造維持機構において、CLEペプチドがSOL2, CLV2, CLI1受容体を介して機能することを、生化学的、遺伝学的に示した。 また、それらのCLEシグナルは、サイトカイニンシグナルには影響を与えないものの、オーキシンシグナルもしくは合成量を抑制することを明らかにした。
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