2009 Fiscal Year Annual Research Report
リン酸化イメージングによる植物器官発生分化メカニズムの解析
Publicly Offered Research
Project Area | Plant regulatory systems that control developmental interactions between meristems and lateral organs |
Project/Area Number |
21027023
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
松永 幸大 Osaka University, 工学研究科, 准教授 (40323448)
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Keywords | 染色体 / リン酸化 / メリステム / 細胞分裂 |
Research Abstract |
平成21年度は、植物オーロラキナーゼAtAUR3が特異的にリン酸化する基質のアミノ酸配列を持った分子内FRETセンサーを作成した。FRETセンサーをヌクレオソームに組込むために標的タンパク質としてヒストンのペプチド配列を先端に配置した。また、リン酸化アミノ酸を認識して結合するFHA2ドメインと基質アミノ酸配列を蛍光タンパク質CFPとYFP間に配置した。AtAUR3が基質をリン酸化している状態ではCFPとYFPの分子間距離が離れているが、脱リン酸化によりAtAUR3が解離すると、FHA2ドメインの構造が変化してCFPとYFPが近接し、FRETが生じるように設計した。完成した分子内FRETセンサーベクターをシロイヌナズナで発現させてFRETイメージングの条件検討を行った。核や染色体に局在が観察されたFRETセンサーは、ヒストンH3変異体ペプチドとキネシンタンパク質のペプチドを使用したFRETセンサーであった。FRETが生じていることを確認するために、アクセプターフォトブリーチングを行い、スペクトル解析を実施したところ、FRETが生じていることを確認した。AtAUR3RNAiラインでは、葉の矮小化及び、根の伸長阻害が観察された。このことは、細胞分裂における異常が植物の器官形成にも異常を引き起こしていることを示唆した。さらに詳しく細胞分裂制御と器官形成制御との関係を解析するために、細胞核や染色体を可視化する形質転換体を作出した。細胞核の可視化には、ヒストンH2B遺伝子に、蛍光波長が581nmである蛍光タンパク質tdTomato(赤)の遺伝子を融合させたベクターを作製し、H2B-tdTomato発現形質転換体を作出した。細胞状態の解析には、細胞核の蛍光強度を指標として、細胞核内における核内倍加の状態を測定することで解析した。
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[Journal Article] The middle region of an HP1-binding protein, HP1-BP74, as sociates with linker DNA at the entry/exit site of nucleosomal DNA.2010
Author(s)
Hayashihara K, Uchiyama S, Shimamoto S, Kobayashi S, Tomschik M, Wakamatsu H, No D, Sugahara H, Hori N, Noda M, Ohkubo T, Zlatanova J, Matsunaga S, Fukui K.
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Journal Title
J.Biol.Chem. 285
Pages: 6498-6507
Peer Reviewed
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[Journal Article] A nucleolar protein RRS1 contributes to chromosome congression.2009
Author(s)
Gambe, A.E., Matsunaga, S., Takata, H., Ono-Maniwa, R., Baba, A., Uchiyama S., Fukui K.
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Journal Title
FEBS Lett. 583
Pages: 1951-1956
Peer Reviewed
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