2010 Fiscal Year Annual Research Report
トウモロコシ幼葉鞘先端部におけるインドール酢酸合成細胞と合成経路の特定
Publicly Offered Research
Project Area | Plant regulatory systems that control developmental interactions between meristems and lateral organs |
Project/Area Number |
21027030
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
小柴 共一 首都大学東京, 理工学研究科, 教授 (80117704)
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Keywords | オーキシン / トウモロコシ / 合成細胞 / PIN / IAA / ケミカルスクリーニング / IAA合成阻害剤 |
Research Abstract |
オーキシン(IAA)は植物の全生活環を通して極めて重要な植物ホルモンであり、植物におけるメリステムの形成・構築機構においても位置情報因子として働いている。申請者等はこれまでに、IAAはトウモロコシ幼葉鞘先端部でTrpから合成され、合成されたIAAは速やかにZmPINを介して下方に輸送されることを明らかにしてきた。これまでにAtPIN1抗体を用いてZmPIN1(s)の幼葉鞘における分布の詳細を明らかにするとともに、NPAによる輸送阻害、あるいは重力刺激後の先端から下方へのIAAの流れを詳細に観察した。さらに、幼葉鞘の伸長部で発現するIAA誘導性遺伝子ZmSAUR2は、内生IAAの動的な分布変化にほぼ対応した発現、すなわち重力刺激後およそ30分で上側での発現は大きく減少し下側では増加した。また、オーキシン受容体TIR1の特異的阻害剤(PEO-IAA)を処理すると、ZmSAUR2発現が抑えられ、同時に屈曲も停止した。引き続き、抗IAA抗体によるIAA分子の組織内分布の可視化に継続的に取り組み、本年度は特に細胞内レベルでのIAA分布の可視化に集中した。その結果、ミトコンドリア、色素体などの細胞内小器官にシグナルの分布が観察された。また、2年間進めてきたケミカルスクリーニングによりIAAの合成を強く阻害する薬剤の候補を7種絞り込むことに成功した。それらの構造相関から、現在2つの異なる反応段階に作用すると思われるグループに分類できる。この薬剤に関しては、さらにその構造の特異的反応部位に検討を加えるとともに、標的タンパク質を特定するための準備を進めている。
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Research Products
(10 results)
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[Journal Article] Alkoxy-auxins are selective inhibitors of auxin transport mediated by PIN, ABCB, and AUX1 transporters.2011
Author(s)
Tsuda, E., Yang, H., Nishimura, T., Uehara, Y., Sakai, T., Furutani, M., Koshiba, T., Hirose, M., Nozaki, H., Murphy, A., Hayashi, K.
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Journal Title
J.Bio.Chem.
Volume: 286
Pages: 2354-2364
Peer Reviewed
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[Presentation] Analysis for expression mechanism of stress responsible RSOsPR10 in rice.2010
Author(s)
Tominaga, M., Gyohda, A., Okada, K., Oota, K., Takeuchi, K., Komano, T., Okamoto, T., Yamane, H., Terakawa, T., Koshiba, T.
Organizer
20^<th> Annual Meeting of the International Plant Growth Substances Association
Place of Presentation
Tarragona, Spain
Year and Date
2010-06-29
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