2010 Fiscal Year Annual Research Report
生殖細胞でエピジェネティックリプログラミングされる胎盤形成に必須な遺伝子群の解析
Publicly Offered Research
Project Area | The germline: its developmental cycle and epigenome network |
Project/Area Number |
21028006
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
小野 竜一 東京医科歯科大学, 難治疾患研究所, 助教 (10401358)
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Keywords | 胎盤 / ゲノムインプリンティング |
Research Abstract |
マウスにおいて人工的に作製された単為発生胚は、初期胚致死になることが報告されている。申請者はこれまでに、新規父性発現インプリンティング遺伝子Peg10が単為発生胚が胎盤形成不全により致死となる原因であることを明らかにした。また、雄性発生胚も初期胚致死となることが知られ、その原因は、母性発現インプリンティング遺伝子Mash2の発現欠如による胎盤形成不全であることが既に報告されている。非常に興味深いことに、父性発現インプリンティング遺伝子であるPeg10と母性発現インプリンティング遺伝子であるMash2がともに、初期胎盤形成に必須な機能を持っているのである。本研究は、2つのインプリンティング遺伝子であるPeg10,Mash2がどのように胎盤形成に機能しているのかを明らかにすることである。Peg10 KOマウスよりPeg10 KO TS(trophoblast stem)細胞を樹立し、野生型TS細胞、Peg10 KO TS細胞,Mash2 KO TS細胞を材料にマイクロアレイを用いて遺伝子発現解析を行った。その結果、Peg10 KO TS細胞、Mash2 KO TS細胞において発現の増加する遺伝子群、および発現の減少する遺伝子群に優位な共通性は見られなかった。
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