2009 Fiscal Year Annual Research Report
シングルショット超高速分光法による光誘起相転移初期過程の解明
Publicly Offered Research
Project Area | Optical science of dynamically correlated electrons in semiconductors |
Project/Area Number |
21104510
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
片山 郁文 Yokohama National University, 学際プロジェクト研究センター, 特任教員(助教) (80432532)
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Keywords | 光誘起相転移 / テラヘルツ分光 / シングルショット分光法 / 超高速分光法 / 強相関有機ラジカル |
Research Abstract |
本年度は、反射型エシェロンを用いたシングルショット超高速分光法のデモンストレーションとして、レーザーパルスの時間周波数情報を実時間イメージングする技術を実証した。Niブロック上に機械加工した階段状のミラーを用いてパルスレーザーを反射させ、その反射光とレーザーパルスの一部の間で自己相関信号(光第二高調波)を取ることで、空間的に各時間の情報を分離させ、それをCCD付き分光器のスリット上に集光することで、自己相関は系の時間周波数情報を瞬時に得ることができる。またこのイメージから、元のパルスの位相情報を復元するアルゴリズムを用いて、光パルスのスペクトル、パルス幅のみならず位相情報も得ることができることを示した。これは、反射型エシェロンを用いた手法が超高速の時間周波数イメージを取得する上で、非常に強力な手法となりうることを示している。一方で、広帯域テラヘルツ時間領域分光法を用いることで、光誘起相転移に関連したモードを検出することを試みた。測定した物質は室温付折で非常に大きなヒステリシスループを持つ、強相関有機ラジカルTTTAであり、その低周波のモードを検出することを目指した。その結果、相転移に伴って大きく変化する振動モードを検出することに成功した。また群論を用いた解析を行うことで、この振動モードが、有機分子の二量体化に関連したモードであり、相転移を決定づける重要なモードであることが分かった。今後はこのモードの光照射による変化などをプローブしていきたいと考えている。また、これらのシングルショット分光法やテラヘルツ分光法を応用することで、光誘起相転移のメカニズム解明につなげていく予定である。
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Research Products
(21 results)
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[Presentation] コヒーレントシンクロトロン放射光のテラヘルツ電場計測2010
Author(s)
片山郁文, 下里弘, 尾藤道隆, 古澤慧, 阿達正浩, 島田美帆, 全炳俊, 木村真一, 山本尚人, 保坂将人, 加藤政博, 芦田昌明
Organizer
日本物理学会
Place of Presentation
岡山大学
Year and Date
2010-03-20
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[Presentation] コヒーレントシンクロトロン放射光テラヘルツ波の電場検出2010
Author(s)
片山郁文, 下里弘, 尾藤道隆, 古澤慧, 阿達正浩, 島田美帆, 全炳俊, 木村真一, 山本尚人, 保坂将人, 加藤政博, 芦田昌明
Organizer
応用物理学会
Place of Presentation
東海大学
Year and Date
2010-03-19
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