2009 Fiscal Year Annual Research Report
時間分解界面振動分光法によるソフトマター界面構造の速度・分子論的追跡
Publicly Offered Research
Project Area | Molecular Soft-Interface Science |
Project/Area Number |
21106501
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
魚崎 浩平 Hokkaido University, 大学院・理学研究院, 教授 (20133697)
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Keywords | 生体材料 / 表面・界面物性 / ナノバイオ / 超薄膜 / 超分子化学 |
Research Abstract |
生体内でのタンパク質をはじめ、ソフトマターの構造・機能発現において周囲の水が大きな役割を果たしている事は良く知られており、界面の水の構造を明らかにすることの重要性は十分認識されている。しかし、ソフトマターが実際に存在する水環境下でソフトマター自身とその表面近傍の水(界面の水)の構造を直接的に決定・議論することはこれまでほとんど行われていない。本研究はソフトマターの機能材料としての表面に関する基礎情報はもちろん、生命活動における水の役割という生物学的に重要な問題に対する新たな知見を得ることを目的として行っている。本年度は以下の2つの項1目について検討を行った。 【1】ポリマーブラシおよび生体適合高分子/水溶液界面の構造・機能評価 生体膜モデルとして知られる高分子電解質のポリマーブラシが水と接触した際の表面構造の変化および周囲の水の構造をSFG分光法により評価した。さらに温度応答性ポリマーの一つであるPoly-N-isopropylacrylamide(PNIPAM)修飾基板を用い、温度変化に伴う表面構造の変化および水と接触した際の界面水の構造変化をSFG分光法により評価した。 【2】生体分子界面の構築および界面構造の評価 "His-tag法"で固体表面に化学的に固定したCa^<2+>受容性タンパク質の一つであるカルモジュリンについてCa^<2+>存在の有無によるタンパクの構造変化を、また、固体基板上に配列・固定化した温度応答性ペプチドの一種であるエラスチンについて温度変化によるペプチドの構造変化を追跡・評価した。
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Research Products
(35 results)